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FOODEXでスペインのおもしろスナックに遭遇! [イベント]

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スペインのローストコーンスナックのブース。フレーバー数は50もあるとか!グルテンフリー! 
 
 
Miyaさま

ご無沙汰してしまって、すみません。Madrid Fusion、一度は行ってみたいイ
ベントです。きっとイノベーティブな料理やお菓子に会えるんだろうな。

こちらも飲食業界にとってはおそらく日本最大の展示会、FOODEXが開催さ
れ、私も幕張まで足を伸ばしました。都内のビッグサイトでやってくれればい
いのですが、日本中、世界中から出展者が集まるので、幕張メッセでなければ
対応できないんでしょうね。
 
 
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イギリスブースのいろいろなフレーバーのチェダーチーズ
 

毎回、ヨーロッパ企業の展示から始めるのですが、今回は2時間半しかなかっ
たので、お隣のアメリカ、南米ホールにもわずか10分ほどしかいられませんで
した。スペインはヨーロッパの中でもイタリアに次ぐ、2番目に大きい展示ス
ペースがあったのですが、訪れたのが開催初日だったせいか(だったのに?)、
人がいない。いないのは訪れる人ではなく、ブースの中の人。商談中なのか、
行った時間帯が悪かったのか、ひっそりとしていました。
 
 
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意外にサワーストロベリー味がおいしかったです。“カルカッタ味”はカレー味でした 
 
 
内容はワイン、生ハム、オリーブオイルといつものラインアップなので、今回
はちょっと面白いスナックメーカーに立ち寄りました。Productos Churrucaと
いう会社で、約50種のシーズニングで味付けしたローストコーンとひよこ豆、
空豆を作っています。バーベキュー味、チーズ味、バター味などベーシックな
もの、レモン胡椒、チリチーズ、ハニーマスタード味などちょっとひねったも
のもあれば、黒トリュフ、サワーストロベリー、カルカッタ、エジプトなど、
「いったいどんな味??」というようなフレーバーもありました。でも、「グル
テンフリー」という、今年はますます注目されそうなキーワードを掲げたスナ
ックということで、日本で流行するかも?!
 
 
FOODEX.PNG
「つきぢ田村」による提案右/梅酢とオリーブオイルを使った菜の花の和え物と、
オリーブオイルで食べる手毬ずし。左/塩昆布とオリーブオイルの焼きうどんと
オリーブオイルと塩で食べる冷ややっこ 
 

私は参加できなかったのですが、スペインのオリーブオイルを和食に取り入れ
よう!と言った内容のセミナーが行われたようです。「つきぢ田村」の三代目が
オリーブオイルを使った和食を紹介しました。スペインのインターナショナル・
オリーブ・カウンシルは2016年末まで、日本向けのオリーブオイル啓発キャ
ンペーンをしているんですね。安価でクオリティの高いスペインのオリーブオ
イル、日本でもっと身近になるといいな。
 
 
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フランスのコンテ地方のナチュラルレモネード。これは金箔入り 
 

さて、他の国のブースもちょっとご紹介しましょう。数年前よりスペースが狭
くなったフランスは、もちろんワインのブースが大半なのですが、フランシュ・
コンテ地方のブースなど、エリアでブースを構え、特産品を持ってきていると
ころもあり、レモネード、コンテチーズ以外のチーズ、キャンディなどが紹介
されていました。グローバリゼーションの次はローカリゼーションと言われて
いますが、フランスのようなブランド力のある国だと、小さな村のブースをつ
くっても引きがあるのでしょうね。
 
 
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ポルトガルのブースはとてもカラフルでした 
 

カラフルな展示で目を引いたのはポルトガルです。魚の缶詰、チェリーのお酒、
ワインなどが置かれていました。スペインが生ハム押しである一方、お隣なの
にポルトガルは魚介押しなんですね。でも、Miyaさんもポルトガルは「いい!」
って言っていましたね。ブースもなごやかで、のんびりした感じでしたよ。
 
 
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オーストリアでは都市部でもワインを作っているとか。これって珍しいんですってね
 

これまであまり見たことがなかったオーストリアのパビリオンにも行ってみま
した。ワインは白がメイン。リースリングと、グリューナーという独自品種が
ありました。ほんのりフルーティでキリッとした白は、名物の子牛のカツレツ、
ウィンナー・シュニッツェルによく合いそうです。
 
 
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メキシコ産のキーライムは皮が薄くて、小さいのに果汁は結構とれる 

最後はどうしても行きたかったメキシコパビリオン。昨年あたりから日本では
メキシコ料理が「来ている!」と私はひそかに喜んでいます。同じスペイン語
圏でも、まったく違う食文化が興味深いです。ライムにパクチー、唐辛子。私
の好きなものばかり。ちょうどライムのブースのお兄さんが暇そうだったので、
ライムの味見をさせてもらい、こっそり「キーライム」をもらって帰ってきま
した。アメリカのスイーツの定番・キーライムパイの材料で、すだちに似た丸
いライムは、レモン型のライムよりフルーティで味が濃い気がします。
 
 
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これはイタリアのあるブース。オリーブオイルやレモンジュースを小さなパッケージに入れる会社のよう。 
 

ということで、スペイン情報が少なかったのですが、今回はFOODEXのレポー
トをさせてもらいました。そうそう、先日オリーブオイルとバルサミコとイチ
ゴのケーキを奈良で食べました。スイーツにもオリーブオイル!スペイン産オ
リーブオイルがんばれ!


Reiko
 
 
from madrid to tokyo  
 

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今年のマドリードフュージョンは… [イベント]

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スペインの人々の興味を惹いた、お好み焼きのデモ 
 
 
 
Reikoさま
 
2月は一年のうちでも一番寒い…というイメージを拭えない如月。
ですが、マドリードでもちらほらとアーモンドの花が咲き出す季節でもあるの
です。そういえば日本でも立春ですものね。寒さの中にも春を見出す時期なの
でしょうか。
 
今回、1月末に開催された「マドリードフュージョン」についてレポートでき
たらと思ったのですが、実はほぼブースから出ることができずに終わってしま
いました。
 
ブースの運営としては大成功で、参加してくださったメーカーの方々にも助け
られましたし、またブース内で新規オープンしたお好み焼きを中心としたレス
トランの店長さん達に来ていただき、まだスペインでは一般的ではないお好み
焼きを披露して、試食していただいたのも今までにはない試みで大成功といえ
るでしょう。今後はこういった試みを増やしてメーカーさんとレストランさん
との間を繋ぐという本来の仕事を強化していけたらと思っています。
 
 
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リゾットをイカスミ入りのバンズにはさんだサンドイッチや、黒トリュフいっぱいのカナッペなど、会場には目見張るような提案がいっぱい。 
 
 
その他にも幾つもの発表やデモがありましたが、ガリシア地方で新しく始まっ
たアワビの養殖をアピールするためのデモはぜひ見ようと思っていました。こ
れを担当するシェフは友人で、実は日本での調理方法など相談を受けていたの
です。残念ながら、そのデモを見る時間もなく、気がついたら終わっていた…
というのが実情でした。私達が運営しているのは、私が普段から仕事をしてい
る日本食の輸入会社ですが、日本のJETROが中心となって立ち上げているブ
ースもありました。料理王国百選ということで日本食材を紹介していたようで
す。日本のまたはスペインの日本食材関係者には友人もいて、懐かしくお話な
どしたのですが、いかんせんやはり時間がなくて残念な思いをしました。
 
 
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様々なプレゼンテーションが行われる「マドリードフュージョン」 
 
 
「マドリードフュージョン」は、料理学会ということで中心は世界的なシェフ
達の色々な試みなどのプレゼンが中心となり、それを取り巻くのが私達のよう
な食材や飲料などを紹介するブースです。今年の「マドリードフュージョン」
はよりコンパクトだったなぁ、というのが時間のない中で感じた感想。そして
今年は日本人シェフのプレゼンもなく、少々寂しい気もしました。
こちら、 マドリードフュージョンのデモの様子。少しだけ会場の様子
も見ることができます。


ところで、日本で栽培されたカカオを使ったチョコレート「東京カカオ」の記
事を読みました。昨年から色々なところでカカオというワードを聞いていた気
がしていたのですが、国産があるなんて!ちょっとした驚きです。スペインは
パンもお菓子もバリエーションが少なく、味を選ぶ場合は極端に言えばバニラ
かチョコかの選択肢しかないのです。それで、チョコレートにはもうあまり興
味が無いのですが、この記事には興味深々です。
 
Reikoさん、もう試されましたか?

Miya
 
 
from madrid to tokyo  


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冬のマドリードで食べたい Cocido Madorileño [地方料理]

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お豆もお肉もたっぷりの「コシード」。冬にがっつり! 

 
Reikoさま

お返事が遅くなりました。気がついたら1月をふっ飛ばしております。
なので。寒中お見舞い申し上げます。あ、でも新年のご挨拶もしていませんで
した。いまさらですが、どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

暖冬と言われていましたが、1月のレイジェスを過ぎた頃から冬らしく寒くな
りました。特に寒かったなぁと思う日の東京は大雪。その後、1月25日から
27日までマドリードフュージョンでお仕事。日中の気温は17℃…また暖冬
かなと思いましたが、やはり朝晩は冷えました。

 この前いただいたREIKOさんからのお便り、Sopa de ajo(ソパ・デ・アホ)
でしたね。動画に出てくるシスター達、多分本も出していらしたと思います。
本屋さんで見たことがありますもの。ソパ・デ・アホ、 懐かしいですね。私は
しばらくいただいていないなぁ。それとREIKO さん、スペイン語もわかるの
ですね。Bueno(ブエノ)と言っているのは、合いの手というか色々な場面で
使われていますね。何かを質問された時も「BUENO…」と言って一呼吸置いて
答えたり。

その他に冬に食べるあたたかい一皿・・・なんでしょうか。スペイン人の友人
知人にも聞いてみました。スペインに長く住んでいて最近はあまり感じないの
ですが、マドリードと例えば東京の寒さの違いは、湿気の無さと石造りのため
か底冷えのする冷たさにあるような気がします。以前に紹介した
スペイン風も
つ煮にcallos (カジョス)
は温まりますね。

それからスペインの伝統的煮込み料理Cocido Madorileño(コシード マドリ
レーニョ)。そう、これはマドリードの伝統料理でもあります。コシードの起源
は少なくともスペインでは16世紀まで遡ることができるらしく、スペイン国
王カルロス1世の食卓にはすでに上がっていたと言われています。
 
 
コシード3.jpg 
こちらがコシードの材料。肉たっぷりのスペイン風おでん
 

特徴は、ひよこ豆を、スペインならではの食材の生ハムの骨、豚ラード、チョ
リソ、牛肉、鶏肉、そしてにんじん、スペインの蕪、ジャガイモなどの冬の根
菜や葉肉の厚い冬キャベツなどを一緒くたにたっぷりのお水で煮込んだフラン
スで言うならポトフ。日本だと何でしょう、おでんかな。

私は最近、忙しくしていて煮込みを作る時間がないのですが、少し前まではよ
く作っていました。生ハムの骨やチョリソ、ラードなどのコシード用パックは
スーパーなどでも簡単に手に入りますし、野菜を皮むくだけ、もしくはゴロゴ
ロと大きく切って水に材料を入れて柔らかくなるまで煮こむだけ…と手間がか
からないのです。
 
 
コシード1.jpg
スープど具は別々に食べるのか! マドリード風コシード

 
そして、出汁は前菜のスープに、煮込んだ材料はメインとして全部取り分けて
食べます。カロリーも栄養価も抜群に高い滋味あふれるコースの完成です。
ただ、私はトシーノと呼ばれる豚の脂身の塊だけは材料から外してしまいます。
やっぱりどこか“さっぱり”を求めてしまうんですよね。

そして家でも作るコシードですが、マドリードにはコシードで有名なレストラ
ンが何軒かあります。そのうちのひとつ、「レストラン ラ・ボラ」の日本語の
サイトが有りましたので良かったら覗いてみてくださいね。 
 
それから私もREIKOさんに見習ってYouTubeで検索してみました。こんなの
 
 
コシードYouTube画像小.png 
スペイン語ですが、見ていれば作れそう!ただし、この肉の塊、日本で見つけられるか・・・

 
 
お返事が遅くなって本当にすみませんでした!
 

Miya
 
 
 
from madrid to tokyo 

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ソパ・デ・アホをつくろう! スペインのにんにくスープ [スペイン料理レシピ]

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新春スペイン料理第一弾「ソパ・デ・アホ」。パプリカが決めてです!
 
 
Miyaさま

あけましておめでとうございます。今年もスペインのおいしい情報教えてくださいね。
さて新年にあたり、やはり今年の目標などを宣言してみたいと思います。Miyaさ
んとの手紙のやりとりもそろそろ4年を迎えるというのに、スペイン語の勉強を
まったくしていないというのはいかがなものか? 学生時代に勉強したので、ほ
んの少しは基礎があるのだから、もっと勉強すべきではないか? ということで、
今年は動画を使って、スペインのレシピを覚えつつ、スペイン語にも慣れていこ
うと思います。
 
 
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修道院のふたりのシスターがスペイン料理を教えてくれるシリーズ動画です 
 

第一弾は「Sopa de Ajo(ソパ・デ・アホ)」。日本もようやく寒くなってきたので、
にんにくのスープで体の中から温まろうと思います。参考にした動画はこちら。
修道院の若手シスター、リリアアナさんと、重鎮(と思われる)シスター・ベアト
リスが先生です。

仏教では「五葷(ごくん)」といって、ねぎやにんにくなど香りの強い食材は避け
られるようですが、キリスト教はそういう縛りはないんですね。それにスペイン
料理にアホ(=にんにく)がなくっちゃ始まらない!でしょ? スペイン語は日
本人にも学びやすい言葉だと思います。何しろ母音がアイウエオと日本と同じで
(あくまでも私の少ないスペイン語知識において)、アホとか、ペロ(スペルは
違うが犬と英語のbutの意味)とか、ポコ(ちょっと)とか、とても親しみやすい
のです。
 
では、ソパでアホの材料です。
 
 
ソパデアホ動画2.jpg
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パン(バゲットのようなもの)1/4本…薄切り
オリーブオイル 1/2カップ
ニンニク 6片…薄切り
パプリカ 大さじ1
ハモン・セラーノ 75g…細切れ
ローリエ 1枚
卵 4個
塩 適量

あとは動画で2人の様子を見ていれば、簡単にできるはずです。しかし、最初か
らつまずきました。深めのフライパンにオリーブオイルを熱し、にんにくを加え
て軽く炒めて、次いでパンを2切れだけ入れるのです。両面に焼き色を付けたら、
これを皿に取り出しています。あとのパンはどうなっちゃうの?
 
 
ソパデアホ動画4.jpg
オリーブオイルで炒めたニンニクの中にパプリカを入れます。焦げないように火からはずしていますね 
 
 
しかし料理は続く。にんにくが色づいたら、パプリカをここ入れて炒めます。さ
らに残りのパン(出てきた!)、ハモン・セラーノを加えて炒め、お水、塩(小さ
じ1弱)を入れたら、少し煮込みます。だしとなるのは、ハモン・セラーノのよ
うですが、残念ながら手元にありませんので、固形スープを使用。
 
 
ソパデアホ動画5.jpg
 
 
 
さて、動画の6分30秒くらいからは、煮込み時間を利用して2人がお話しをし
ます。どうやら、冒頭にシスター・ベアトリスが来ていたマントの話のよう。そ
して、およそ3分後に卵を1個ずつ加え、その都度、かきまぜて“かきたま”状
態にしたら、最後にローリエを1枚加えて、少し煮て完成。最初に焼いておいた
2枚のパンは、スープに添えるパンだったんです! 

今回、覚えたいスペイン語はajo(にんにく)、huevos(卵)。それから、会話と
会話の間によく「bueno」というのが入ります。これは「いいわね」っていう意味
ですか? それから、マントの話のあとに「オーチョミニートス」とシスター・
リリアナが言っています(9分57秒頃)。これって、スープを煮込む時間かしら? 
違うのかな~。意味はほとんどわかりませんが、ときどき知っている単語が聞き
取れるとうれしいですね。
  
 
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スペインのパプリカ。スモーキーななんともおいしい香りです。オリーブオイルもスペイン産を使いました
 
  
初のソパ・デ・アホのお味は! 「サイコー」のひとことにつきます。スペイン
で買ってきたパプリカのせいなのでしょうか? スペインのあの独特のおいしい
味の正体はパプリカだったと、遅ればせながら気づきました。簡単にできて、体
のあったまるこのスープ。私の定番になりそうです。ただし、パプリカは辛いタ
イプを使ったので、本来の味とは違うかもしれませんが、このイノシン酸的旨み
と辛味はやみつきになるおいしさです。

今日の寒さをソパ・デ・アホで乗り切りましたが、スペインで寒いときに食べる
ものってなんですか? Miyaさんのお気に入りを教えてくださいね。


Reiko
 
 
from madrid to tokyo 
 
 

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秋は摘みたて、搾りたてオリーブオイルの季節! [スペインの食材]

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イタリア料理店で、ボージョレーヌーボーのオリーブオイル版、ノヴェッロを食べました!
 
 
 
Miyaさま

オリーブ畑の様子、ステキですね! ちょうど少し前の映画ですが、
ダイアン・レイン主演の「トスカーナの休日」をみたところでした。アメリカ人の
主人公が、トスカーナの古い家を衝動的に買うのですが、そこにはオリーブ
畑があって、Miyaさんが訪ねた畑のように、ネットにオリーブを落として収穫
していました。今でこそ、日本でも庭にオリーブの木を植えたり、ベランダに
鉢植えを置いたりする人は少なくないですが、10年前…いえ、20年前くらい
にはおつまみにオリーブを食べるなんて浸透していなかったし、ましてやオリ
ーブのなる木を日本で見られるなんてめったにないことだったと思います。
 
今ではオリーブオイルといえば、エキストラ―ヴァージン。当初はイタリア産
が多かったのですが、今ではスペイン産、ギリシャ産、トルコ産なども手に入
るようになりました。オリーブオイルの生産量でいうとスペインが世界一なん
ですよね! 揚げ物やお菓子にまで使っているなんて羨ましいです。今では食
の雑誌でもオリーブオイルの使い分けを特集したり、パティシエがオリーブオ
イルのジェラートやチョコレートなどに使うことも珍しくありません。

先日、イタリア料理店でオリーブオイルの「ノヴェッロ(初摘みオリーブ)」を
いただく機会がありました。青々とした風味、舌にピリッとくる辛味で、言っ
てみれば「やんちゃ」な味が印象的でした。そのときは、トーストした田舎パ
ンにたっぷりと染み込ませて食べたのですが、たまらないおいしさでした。
 
 
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フォカッチャには本当になみなみとオリーブオイルを使います!
 
 
私もお料理以外にクッキーに使うことがあります。サクサクの食感、ほんのり
青い実の香りが感じられ、なかなか個性的でやみつきなクッキーになります。
そしてフォカッチャにもたっぷりのオリーブオイルをふりかけて焼くのですが、
天板に溜まるくらいの量を振りかけるにはやや手頃なものを使います。なぜか
スペインのオリーブオイルは安いので、フォカッチャ用に買うことが多いです。
Miyaさんの手紙にあったピメントンを使った赤いパエジャ、パイナップルと
マンゴーのオリーブオイルマリネ!
 オリーブオイルで天ぷら! 醤油との相
性もいいオリーブオイル。オリーブオイルでタコと米を炒めて炊く、“タコ飯”
もときどき無性に食べたくなるメニューです。

食い気ばっかりが暴走してしまいますが、オリーブ畑が広がるヨーロッパの風
景は、やはり日本では見られない、心躍る風景です。ああ、見に行きたい!2016
年はきっとMiyaさんを訪ねます。オリーブ畑を見て、市場を見て、バルを巡
って、ワインをたんまり飲む。実現できるように祈っていてくださいね。

来年もおいしいお話ができたらいいな! どうぞよろしくお願いします!

Reiko 
 
 
from madrid to tokyo 

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スペイン・トレドより!収穫期を迎えたオリーブ農園を拝見! [スペインの食材]

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ひとくちにオリーブといってもその種類は300を数えるとか。これは「コルニカブラ」という品種

 

Reikoさま

気がついたらもう12月ですね。一年がすぎるのは本当に早いです。少し前に、
マドリードは寒波に襲われ、いよいよ冬だ!と実感しました。マドリードでは
クリスマスのイルミネーションも点灯されていよいよ師走です。

ところでReikoさんは、オリーブオイルを料理やお菓子に使いますか?スペイ
ンではオイルといえばオリーブオイル。揚げ物、炒め物を始めサラダやトース
ト、ケーキや焼き菓子などにもオリーブオイルを使います。日本のサラダ油と
か天婦羅油と同じようにオリーブオイルを使っているのですね。

11月末にオリーブの収穫を2年ぶりに見に行ってきました。11月から12月頃
までが、オリーブの収穫時期なのです。一般には公開していない農場にマド
リード在住の親しい方々をご案内することになりましたので、REIKOさんにも
収穫の様子などお知らせしますね。

 

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赤茶けて乾いた大地にオリーブの樹というのイメージですが、トレドにあるバリでラマの農園はタホ川が流れる緑の
多い農業地帯です。この辺りではトマトやレタルなどの野菜といちじくのような果実も多く栽培されています。樹と樹の間隔は4m.道幅は7mあります。


カスティージャ・ラ・マンチャ州トレドにあるこの農場は、VALDERRAMA
(バルデラマ)社。私は日本向けの販売やアテンドのお手伝いをしています。
毎年の時期は、世界各国から商談も兼ねてバイヤーやシェフが見学に来ます。
農場の広さは223ha, アンダルシア地方のコルドバにも100haの農園を
持っています。

 

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甘さ、苦味、辛味をあわせもつコルニカブラ種のオリーブ

 

トレドの農園では、アルベキーナ、オヒブランカ、オカール、コルニカブラの
4種類のオリーブを栽培しています。どのオリーブも味、香りに違いがあり
ますが、私たちが収穫を見たのは「コルニカブラ」。形はちょっとずんぐりし
ていてマンゴーのような形で、甘さと苦味、辛味を持つ個性的な味わいです。
そしてビロードのような舌触りが特徴でもあります。

オリーブオイルは簡単に説明すると、収穫→搾油→濾過の3工程で作られま
す。この工程で一番大事なのが、採油までをいかに早く低温で行えるか、また、
その後いかに酸化を防ぎ酸度を低く保つかが高品質の要素だそうです。
一般的には24時間以内に23℃程度の温度(すり潰したり、絞るなどの作業で
はどうしてもオリーブの温度が上がってしまいます)が一般的だそうですが、
バルデラマ社では、1時間以内に「18℃」の低温で行われます。この時間は
本当に驚異的です。またオイルを絞る過程では、遠心分離機を使ってオイルと
水分を分けています。オイルはタンクに入れられますが、このタンクは濾過する
ためのタンクで毎日オリーブオイルを隣のタンクに移す事によって沈殿した
不純物を自然に取り除くのです。こうして製品となったオイルは、品質を保つた
めのタンクに入れられます。タンクの中は真っ黒に塗られていて酸化を防ぐた
めオイルを入れた後で二酸化窒素を充填します。これで光や空気に触れること
を徹底的に防ぐことで酸化を防げるのです。

 

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オリーブ収穫中!ネットに落として回収する 

 

エクストラバージンとよばれる、オイルに全く手を加えていない最高ランクでは、
酸度は2%までと決まっています。バルデラマは常時1%の酸度で、最高値は
0.8%を記録したこともあるそうです。保存用のタンクのオイルは毎日一定の
時間にチェックをされています。そして注文が入ったら瓶などに詰めて出荷する
のです。何度見てもすごいなと思うのは、この農園がハイテク管理をされている
こと、小さいけれどラボがあり、品質のデーターを自社で出せることです。農園の
8カ所に土壌の変化や水分量を計ることができる機器が埋められていて、それ
により水分の補給などに自動的に行えます。

初めてオーナーのイグナシオや責任者のミゲルに会った時は、年配なので「伝
統」とか「歴史」を重んじる会社かと思っていました。が、彼らはハイテク大好き、
iPhone やipadを駆使して業者向けのプレゼンをしたり、お得意様用の食堂
では真空調理の真似事までこなしています。すでに6、7年前にはこんなことを
していました。農場での収穫から瓶づめなどを行う工場の中まで見学し、4種類
のオイルの試飲をしましたが、その味わいの違いは、一目瞭然。こんなにも違う
ものなのかといつも驚かされます。

 

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オリーブオイルづくしの料理を地元のワインで楽しむ試食会 

 

最後にお待ちかねの試食会。メニューは全てオリーブオイルを使っています。
トマトとスペインのレタス、コゴジョにオイルをかけたもの。ナス、ズッキーニや
人参を棒状に切って天ぷらに揚げたもの。実は、日本製の天ぷら粉を使って
います。メインは地元の野菜や白インゲン、豚肉と鶏肉を使ったパエジャです。
お肉を使ったパエジャには「サフランを使わずピメントンと呼ばれるパプリカの
粉を使う」ので、こんな色なのですね。まさに山のパエジャという感じで美味し
かったです。デザートはパイナップルとマンゴーをオリーブオイルでマリネした
もの。ここでもオリーブオイル!と思いますがまろやかで甘さが増すようです。
全ての料理にオリーブオイルがふんだんに使われているのに重く感じられな
いのは、私だけではなかったようで、参加者全員がびっくりしていました。

地元のワインを飲みながらみんなで楽しく食事をして散々おしゃべりしたミゲル
と工場の管理者ペペは、この時期は週末もなく見学のアテンドと商談に明け
暮れるそうです。お疲れ様! 皆さんが迎えのバスで帰られたのを見送った後、
トレドの街に配達があるというミゲルに付き合ってからマドリードに着いたのは、
もう夕食の時間でした。収穫時期もそうでない時期にも何度か日本からの
お客様や日本人のお客様をアテンドしていますが、いつかReikoさんのことも
ご案内させてくださいね。

Miya


from madrid to tokyo


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日本ではハロウィーン、スペインでは諸聖人の日。「聖人の骨」って何? [イベント]

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マドリードの街角にもこんなデコレーションが登場 したハロウィン期間
 
 
Miyaさま

すっかりご無沙汰してしまい、すみません。10月は教室やイベントがあり、バタ
バタしてしまいました。そして知らず知らずのうちに秋は深まり、鍋のおいしい
季節になってしまった!(今年最初の鍋は豆乳鍋です…)
 
 
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10月中はいたるところでジャック・オー・ランタンをかたどった商品が見られました 
 

10月の日本は9月が終わるか終わらないうちくらいから、「10月31日の渋谷が
心配」という話題がメディアで報道されました。そう、ハロウィンのイベントが
あるからです。お菓子業界では昨年、バレンタインの売上げをハロウィンの売上
げが上回りました。私が初めてハロウィンなるものを知ったのは、アメリカにい
た30年前。10月になるとマーケットで表面がつるつるでオレンジ色の大きなカ
ボチャが売られるのです。家の前にも大小のカボチャが飾られます。でも、基本
的には子供たちが仮装して、お菓子をもらいに地域の家を巡るイベントです。と
ころが、日本ではもはや“大人も仮装して羽目をはずしていい日”のような位置
づけに。

その辺の様子はMiyaさんもきっと報道で見たことでしょう。ですので、私は身
近なお菓子業界の異変をレポートします。仕事で日本のファストフードの動向を
見ることが多いのですが、もちろんどこもハロウィンの商機を見逃さない! お
となしかったのはマクドナルドくらい。ケンタッキーなんかはお手軽にハロウィ
ンパッケージにチキンを入れるくらいだったし、スタバはカボチャを使ったメニ
ューのほか、やはりハロウィンパッケージのギフト商品を用意。タリーズはパン
プキン味のコーヒーも出していました。一番がんばっていたのは
ミスタードーナ
かな。ドーナツなのにジャック・オー・ランタンの形!

ハロウィンの2~3日前にお菓子屋さんい取材へ行ったら、子供の団体が店に入
ってきて「トリックオアトリート!」なんて叫び、お菓子をもらっている場面に
も遭遇しました。お菓子屋さんでもパッケージをハロウィンイラストにするだけ
で、手軽に対応商品ができるし、少し手をかkてジャック・オー・ランタン型を
工夫したケーキを出していたところも。http://macaro-ni.jp/19209
 
 
DSC_0919.jpg
ファッションビルでもハロウィン
 
 
ファッションビルがなぜか、ハロウィンウィークを開催したり。なんか日本全体
にすっかり浸透している模様です。ちょっとおかしいのが、ハロウィンの子供た
ちの衣装が、なぜか「アナ雪」だったりするところ。着る機会ないもんね~。

そういいながら、私も教室ではハロウィン向けにアイシングしたカップケーキを
紹介したり、イベントではかぼちゃのシナモンロールを売ったり、ハロウィン景
気に便乗してしまいました。
 
 
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今年はお菓子教室でこんなものも作ってみました 
 
 
さて、スペインの10月31日はどうでしたか? フランスではこのところアメリ
カ文化が「クール!」みたいな動きもあるようですが、スペインはどうでしょう?
同じスペイン語圏のメキシコには「死者の日」がありますよね? その辺の事情、
教えてくださいね。

死者の日といえば、「007スペクター」が間もなく公開。楽しみでしかたない私
です!


Reiko
 
 

 
from madrid to tokyo 
 
 
 
 
DSC_0412.JPG DSC_0917.jpg
マドリードと東京。どちらもハロウィンドリンクを提供していました。特にハロウィンならではのフレーバーではなさそうです(笑)
 
 
 
Reikoさま
 

お忙しそうですね。最近の日本のハロウィンがすごいらしい…と言うのはネット
で見ていました。それにしてもそんなふうになっているとは…時の流れを感じま
すね。ところでマドリードのハロウィンはというとそんな盛り上がりは感じませ
ん。もともとカトリックのスペインではハロウィンは祝わないようですが、11月
1日に「todos los santos (諸聖人の日)」という、いわばカトリックのお盆があり
ます。この日は大きな糸杉の植えられたお墓にお参りに行く日なのだそうです。
 
 
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Miyaさんのお店がある市場内でもこんな飾りをする店が! 
 
 
それでも、若者が仮装してパーティーやクラブに行くことはあるようですし、子
供の学校の行事として仮装して楽しんだりするようです。街でもドラキュラの仮
装した若者を見かけましたよ。うちの大学生の息子が小学生のときにはそういっ
た行事はなかったので、これも最近のことなのでしょうね。ただ街にはハロウィ
ンの飾り付けなどされているところもあります。私のお店がある市場の中の八百
屋さんも人寄せのためにかぼちゃのランタンを飾ったりしています。
 
 
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ジャック・オー・ランタン 、スペインスタイル
 
 
ハロウィンではないですが、スペインの諸聖人の日には、マドリードでは「hueso 
de santo(聖人の骨)」をバルセロナでは「panellets(パナジェッツ)」を食べる風
習があります。聖人の骨は、マサパン(マジパン)を小さな骨のような筒状にし、
芯には卵黄のクリームを詰めます。マサパンにはチョコレートやいちごなどの味
や香りをつけるものもあります。
 
 
パナジェッツ 1.jpg   聖人の骨.jpg
パナジェッツ(左)と聖人の骨・・・言われてみれば「骨」です 
 
 
パナジェッツはマサパンのお団子に松の実をまぶして焼いたものです。日本だっ
たらおはぎでしょうかね。日本ほどではないですが、スペインにもアメリカナイズ
されたイベントや食文化の一端が以前よりも入って来るようになりました。
アメリカングラフィティーみたいなダイナーズバーを模したレストランやアメリカ
から進出したファストフードチェーンも増えました。これからスペインも少し
ずつ変わっていくのかな。

スペインに住む外国人の私としては、伝統的な食文化のほうが興味深いのですが。
 
 
Miya
 
 
 
<おまけ>
メキシコの「死者の日」に触れましたが、「諸聖人の日」と「死者の日」は一対。
11月1日が「諸聖人の日」、2日が「死者の日」。諸聖人の日の前夜が「ハロウィ
ン」。カトリック教徒の少ないアメリカでは、諸聖人の日を祝うことはなく、ハロ
ウィンの習慣だけが残っているようですね。


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グローバル寿司チャレンジ!スペイン大会 東京ではスペインのパティシエが斬新デザートを発表! [イベント]

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グローバル寿司チャレンジの審査風景。自由課題にはノルウェーサーモンを使ったもの4巻作るのが条件 
 
  
 
Reikoさま

マドリードは 涼しくなりました。夜も8時になると暗くなり、つい最近まで
9時を過ぎても明るかったのが嘘のようです。日本のように紅葉などの色彩に
彩られるわけではありませんが、マドリードも現在は短い秋の最中です。きの
こや秋の果物も出回ってきましたが、今回は私が参加したマドリードのイベン
トの一つについてお知らせしますね。

実はわたしは今年の4月からわさびメーカーのスペイン大使をしています。ま
だこの試みは始まったばかりで、私が初めてで唯一の大使。うまく機能すれば
今後増えてくれるかもしれません。どんなことをするかは任されているので、
手探りで進めていますが、長年お付き合いがあり、品質も素晴らしいのでスペ
インにどんなふうにアピールしていくか楽しみなお仕事でもあります。そのメ
ーカーさんがスポンサーとなっているGLOBAL SUSHI CHALLENGEという
イベントがマドリードでも開催されました。
 
 
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スペイン大会優勝は、日本人の矢ノ目欽一さん。左端の後ろの人かな?


今年は世界14カ国が参加しますが、各国で予選が行われ、優勝者1名が日本
の本選に参加して世界チャンピオンを決めるというものです。スペイン予選は
3日間、1日、2日は講習会です。その後、3日目にファイナリスト10名に
よる予選大会があり、チャンピオンは矢ノ目さんという日本人寿司シェフに決
まりました。日本人がスペイン代表?と思われるかもしれませんが、「スペインで
寿司シェフとして活躍している彼はスペイン人だ!」とみんな祝福していました。

さてこの本選ですが、スペインのローカル局での中継や全国紙などの取材もあ
りました。だた選手や関係者以外に参加できるのは、スポンサーや招待者、プ
レスなど限られていたので、(スペインにしては)至って落ち着いた雰囲気でし
た。初めは課題の江戸前にぎり。巻一本と握り7巻。ネタも決められています。
10分以内で作り、その後の清掃も審査の対象です。普段は寿司シェフやグルー
プのリーダーとして働いている彼らも緊張のためか、手が震えています。にぎ
りの大きさがまちまちだったり、課題のネタを抜かしてしまったり、見ていて
私まで緊張してしまいます。外から声をかけることはもちろんできないので、
ミスを見つけても「気づいて!」と心のなかで願うばかりでした。
 
 
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次は自由課題。1時間で合計20巻の創作の盛り合わせを二皿作ります。この
イベントがノルウエー政府の後援であることもあり、必ず4巻はサーモンを使
用しなくてはなりません。それでも自由課題になって、皆ずっとリラックスし
力を発揮しているようにみえました。なんだかスペインだなぁと感じてしまい
ましたね。ファイナリスト達が調理をしている様子を審査員は、順に回ってチ
ェックをしています。1時間の終了後には、調理後のキッチンや包丁がきちん
と研がれているのかなども確認していました。

その後は、審査員による一皿ごとの審査と実際にその内の一貫を試食します。
私は審査員の方々の後ろについて、どんな評価かを受けているのか聞かせてい
ただくことができました。これは本当に勉強になりました!昼食を挟んで長い
協議の末、優勝者が決まったわけです。ワールドチャンピオンは、11月に日本
で決まるそうです。もちろん私はスペインを応援しちゃいます。
(大会の結果についてはこちら!) 
 
 
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ん1? 寿司に果物? スペイン人のお寿司、気になります 
 
  
私は日本食材の輸入に関して長年仕事をしてきましたので、日本の色々なメー
カーさんとお会いする機会があります。「ロンドンでは○○が流行りです。次は
スペインでも流行間違いなし!日本食=寿司というのは古いですよ」と言われ
ることもあります。確かにロンドンやパリではスペイン以上にバリエーション
のある日本食が流行り、日本から大手の外食産業の進出もニュースになります。
でも、種類や調理法は違っても米を食べ、イカもタコも常食、北にある海岸は
北陸のようなリアス式でおいしいマリスコ(魚介)が採れ、日本では専門問屋
もあるほどのマグロの養殖も盛んなスペインでは、SUSHI は不動の日本食ナ
ンバーワンです。

確かにナンチャッテもたくさんあるけれど、スペインにいらしたらスペインの
SUSHIを試して見る価値もあると思いますよ。今回のお便りは、スペインの
SUSHI応援になっちゃいました。Reikoさんも東京で色々なイベントに参加さ
れたようですが、どんなイベントが印象的でしたか?

Miya

 
 
from madrid to tokyo
 
 
 
 
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スペインのチョコレート界の大御所、ラモン・モラートさん 
 

Miyaさま

こんにちは、Miyaさん。そうイベント目白押しで、どれを紹介していいものか
…。でも、やはりスペインがらみのイベント報告をしましょう。私はスペイン
に編集部がある「so good」という製菓専門誌に記事を書いているのですが、そ
の縁で知り合ったAndres Lala(アンドレス・ララ)さんというパティシエに
招待され、ヨーロッパのチョコレートメーカー、「バリー・カレボー」日本支社
(チョコレートアカデミーと呼ばれる、研修施設でもあります)のイベントに
行きました。

スペインから、ショコラティエの大御所、Ramon Morato(ラモン・モラート)
さんもやってきて、アンドレスさんと共にそれぞれ5皿からなるデザートコー
スを披露しました。使うのはもちろんバリー・カレボーのチョコレート。そし
て最後を締めくくる1皿には、2人の“気になる野菜”が使われました。すべ
てのコースをご紹介したいところですが、今日は特に目を奪われた「キャビア」
と、最後に登場した「Invasion of the plants(植物の侵略)」というテーマのも
とつくられたプレートデザートのことを話しましょう。
 
 
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ココナッツ風味のキャビア by ラモーン氏 
 
 
さて、おなじみの丸い缶に入ったキャビアです。でも、よく見るとチョコレー
トと書いてあるでしょう? 2人のパティシエはこの日のイベントのために、
缶まで作っちゃったそうです。青いのがモラートさん。キャビアはココナッツ
味。缶の中にはホワイトチョコレートとライムのムース、バジルのゼリー、コ
コナッツ風味のクランブルの層が入っていました。缶の青はバルセロナのイメ
ージカラーなんですってね!
 
 
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ララさんのキャビアはラプサン・スーチョン味。これまたスモーキーな赤ワインと一緒にいただきました 
 

ララさんの日本を意識した赤缶キャビアは、ラプサン・スーチョンというクセ
の強い紅茶のキャビア、チョコレートのクリーム、キャラメルのクリームの組
み合わせです。コニャックを効かせ、「葉巻とコニャックを楽しむ大人」をイメ
ージしたといいいますが、ラプサン・スーチョンで葉巻を表現とは! エル・
ブジにもいたことのあるララさんならではの、度胆を抜く、斬新な味わいでした。
 
 
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「植物の侵略」をテーマにモラートさんが 作ったのはビーツのムースケーキとモコモコスポンジ
 
 
最後を締めくくるプレートデザートは、「ビーツ」を使ってショッキングピンク
の一皿を作ったのがモラートさん。このモコモコが「ビーツのスポンジ」なん
ですが、電子レンジで作るとこういう不思議なテクスチャーになるんですって。
ムースの土台になっているのは、ピンクペッパー味の塩入りショートブレッド。
ムースはもちろんビーツです。白いのがクリームチーズです。攻めてるピンク!
お菓子というと淡いピンクでかわいらしさ演出…ということが多いですが、物
静かなモラートさんの、隠されたスペイン人的情熱!?を垣間見た気がします。
 
 
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ワサビと青りんご!抹茶と木の芽!エル・ブジ出身の感性が光るララさんのデザート 
 

ララさんが選んだ植物は「ワサビ」。抹茶のケーキに青りんごのソルベ、ホワイ
トチョコレートでミルキーな甘みをプラスしながら、仕上げにおろしたてのワ
サビをほんの少しだけ添えるという離れ業!

Miyaさんも言っていましたが、イカもタコも食べるスペイン人は日本の食材を
使う勘どころを押さえているなと思いました。日本とスペインが組めば、世界
を驚かせるクリエイティブな食の世界を展開できそうです。私たちもその一部
になりたいものですよね。では、またエキサイティングな食情報を探しましょう♪


Reiko







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スペインのパン事情! ガリシア地方のパンって?そして東京のパン [パン]

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渋谷のゴントラン・シェリエ。クロワッサンがおいしいですね
 

 
 
Miyaさま

8月中になんと初秋が訪れてしまった日本です。びっくり。ほんの1ヶ月前には、灼熱地獄だ
ったのに、今日はもう長袖です。夜も毛布をかけて寝ています。

食欲がもどってきてしまう、まずい!と思っていたところに、またまたフランスよりおいしいパ
ン屋が上陸してしまいました。私も含め、日本人のパン好きってもう立派なオタクなのです。
私も持っているパンコーディネーターの資格をとる人も多いし、そのイベントに行けば、
「あそこのパン、もう食べた?」話で延々と話ができる。パン界のカリスマなんてのもいるん
ですよ。

海外からやってきたパン屋さんはいくつもあり、すでに撤退したところもあります。ちょうど渋
谷に行ったので、ぶらぶらしながらパン屋ウォッチ。渋谷と言えば、フランスのVIRONがあり
ます。レトロ・ドールというおいしい粉を使ったバゲットがレストランでは食べ放題!ここはも
う上陸して長い…といっても、ヴィロンは基本的には製粉会社ですので、フランスにはパン
屋がありません。日本人がおいしい粉でおいしいパンを作っているのが、店が長続きする秘密かもしれません。
 
 
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ゴントラン・シェリエにはイートインもあるし、地下はおいしいパンと一緒に料理を食べられるビストロ。
 
 
そして、2年前くらいにできたのが「ゴントラン・シェリエ」。ここは在日フランス人が絶賛して
います。おしゃれな佇まいでしょ? そしてゴントランは結構なイケメンです。もちろん日本に
はいませんが。
 
 
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クローナッツに並ぶ、人気商品、「ドミニク・アンセル」のクイニーアマン 
 

表参道まで行くと、今年7月にできた「ドミニク・アンセル」があります。クローナッツが世界
的に有名になったNYの店です。さらにその先にある、Diorの大きなショップがあるビルの地
下に「マグノリアベーカリー」。ここはパン屋ではなく、甘いあまーいフロスティングののった
カップケーキの店です。土曜日だったからか、やっぱり行列ができていましたね。この同じビ
ルにはハワイのパンケーキ屋さんもあります。
 
 
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自由が丘にあるアパレルメーカーのライフルスタイルショップ内にある「RITUEL」
 
 
パリにある私も大好きなブーランジュリー「デュ・パン・エ・デジデ」のオーナーがプロデュー
スしたパン屋が自由が丘にできたというので、これは行ってみなければと足を伸ばしてみま
した。Miyaさん、ここで最近の海外からやってくるパン屋の特徴をお教えしましょう。
「Rituel(リチュエル)」と、渋谷の「ゴントラン」は、アパレルメーーが手がけているのです。数
年前にできたパリ発の「ローズベーカリー」も同じくアパレルメーカーが一枚噛んでいます。
洋服だけではなく、雑貨や花、キッチンツールや、パンや料理も一緒に扱うことで“素敵ライフスタイル”を提案するわけです。
 
 
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フランスのAOCバターと北海道産有機小麦を使ったパン。わかるよ、わかるんだけど、その値段?
 
 
でも、やっぱりこうしたパン屋さんは日本のクリエイティブなパン屋さんに比べると、底が浅
い感じです。で、値段も高い! リチュエルなんて1個700円近いデニッシュ(もちろん、材料
にこだわっているのでしかたないのでしょうが…)ばかり並んでいて、誰が買うんだろうと腕
組みをしている隣で、自由が丘マダムがガンガン買っていました。(笑)

日本では年配層も朝食をパンに切り替える人が多く、パン人気は衰えません。ではスペイ
ンはどうでしょう? これまでボカディージョやコカなどのパンをMiyaさんに教えてもらいまし
たが、ふだんはどんなパンを食べていますか? 朝食のパン、昼食のパン、夕食のパンはな
んとなく決まっていますか? そもそもパン屋さんにはどんなパンが並んでいるのかも想像
できません。ぜひぜひ、教えてください!
 
Reiko
 
 
 
 
from madrid to tokyo
 
 
 

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スペインのパン。こんなにあった!! ドーナツ型が多いのも特徴です



REIKOさま

TOKYOも夏は終わりですね。
こちらも夏は終了!です。
なにせ日中暑くても朝夕は涼しさを感じて、私もタオルケットかぶって寝るようになりました。
Reikoさんと同じです。

今回のお題は パン! 以前にも同じような時期にパンを使ったボカディージョ紹介しました
ね。東京はやはりコスモポリタン、美味しそうなパン事情にグッときました。では、マドリード
では…。

スペイン語でもパンはPANと書くのですが、スペインでは主食と言えるでしょう。
昔、日本レストランで働いている時によくスペイン人のお客さんに聞かれたものです。
「パンを持ってきてくれない?」って。私の働いていた高級店では、日本の食文化を紹介す
るという方針もあったためにパンは置いていません。「こんな美味しいソースなのに」と照り
焼きだの田楽味噌だのを目の前にため息をつかれたのを思い出します。日本でいうところ
の白飯かもしれませんね。スペインのパンは。

そのスペインのパンですが、一体何種類くらいあるのか、見当がつきません。地方によって
特色もあるようですが、あれこれネットなどで見てみると100種類はゆうに超えているようで
すね。ただし、これには菓子パン的なものは入りません。
 
 
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こちらが「ピストラ」。スペインで日常的に食べられているパンです
 
 

その中で、私が一番に思い出すスペインのパンは「ピストラPISTRA」です。スペインには他
にも「バラBARRA」や「バケッテBAGGETE」と言われる棒状のパンがあるのですが、これら
よりずんぐりして、たぶん一般的なスペインのパンの中で一番安価です。なぜならピストラ
は、お腹を満たすためのパン、たとえばお米だと標準価格米のようなものなのです。またピ
ストラというのはピストルという物騒な名前なのですが、それは形から来る以外に「飢えを殺
す」という意味もあるらしいのですが、真偽のほどは不明です。

このピストラ、 スペインの乾燥している気候を抜きにしても一番早く硬くなります。だから朝
買って昼に食べたら、もうパンとしてはいただけません…にんにくのスープやガスパチョ、パ
ンのプディングなんかにも使われますが、スペインでは毎日その日のパンを買うのが当たり
前なので余りは公園に行ってトリの餌にまく、何てことは少し前までよく見かける光景でした。
 
 
 
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パン・デ・アンダルシアの一種。炭火で焼いた肉と一緒に・・・食べたい!
 
 
それからスペインのパンの中には、表面はピカピカ光る硬そうなものがあります。切ってみ
ると真っ白で 目が詰んでいて、小麦の味がします。この「パン デ アンダルシアPAN DE 
ANDALUSIA 」は名前の通りアンダルシア地方や肉を豪快に炭火や窯で焼くのが有名な地
方の定番です。美味しい肉汁を吸ってくれるからでしょうか。棒状のパンもありますが、
丸やドーナツ型で切れ込みが入っているもの、ツノが立っているものもあります。
その他には「チャパタCHAPATA」という少々潰れたような平べったいパンがあります。チャ
パタというのは確かスリッパの意味ですが、なるほどスペインのだらっとしたスリッパに似て
います。このパンの外側には粉を振って焼いているのですが、中には大きな気泡がありパ
ン自体も白くはなく生成り色から薄いベージュ。
このパンはイタリアが起源という説もあるようですが、生ハムやチーズなどをのせて食べた
りしますが、噛みごたえもあってなかなか美味しいパンです。
 
 
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ガリシア地方のパンを売るパン屋さん。麦を脱穀する板には小石が打ち付けてあります
 
 
私もパンは大好きなのですが、よく買いに行くのは、ガリシア地方のパン屋です。
店の前にあるのは昔の脱穀用板。打ち付けてあるのは尖った小石です。昔は、これに小麦
の穂を脱穀するのに使っていたのです。この店は奥にある薪を使った窯で焼かれる素朴な
パンで全粒粉やトウモロコシの粉を混ぜて焼いたものもありますが、どれも荒い製粉をして
いて胚芽の残るパンばかりです。ここのパンはどれを食べても美味しくてついついパンだけ
食べ過ぎてしまいます。
 
 
 
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Miyaさんが「野外の市場にあると買ってしまう」ガリシアのパン
 
 
スペインでもガリシア地方のパンは人気で、時々街角で行われる小さな物産展では、必ず
と言っていいほど薪で焼いた大きな丸いガリシアのパンが売られています。これは量り売り
されていますので、半分とか1/4だけといって買うことができます。
 
 
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日本にもありそうなオシャレなチェーンパン屋も増殖中のスペイン 
 
 
ところで、ここ数年はマドリードのパン屋事情が変わってきたように思います。
やたらスペインにしてはオシャレっぽいチェーン店が増えました。いろいろなパンが揃ってい
て値段も安い。ほとんどがカフェを併設していてついつい立ち寄りたくなります。
またデパートの中のパン屋もそうなのですが、売れ筋のバラやバケットは冷凍を店先の電
気オーブンで焼いています。パンの焼ける香りに惹かれてついつい買ってしまうのですが、
その手のパンはほとんど冷めたら美味しくありません。味もなく冷めると歯ごたえもなく…
気がついたら買うこともなくなっていました。

さて、お気づきでしょうか?
今まで書いてきたのは全て日本でいうフランスパン的なものばかりで、食パンは入っていま
せん。確かにスペインでも食パンは売っています。サンドイッチもあります。でも、ほとんど
が大量生産、昭和の給食のパンより美味しくなく、いつまで置いておいてもカビも生えず硬く
もなりません。ということで、日本の喫茶店の厚切りトーストや紀伊国屋のイギリスパンが大
好きな私としては今のところスペインの食パンは、パンとしては認めておりません!笑
あぁ〜美味しいトースト、サンドイッチ、食べたいです。

Reikoさんのお手紙を読んで、スペインのパンについては身の回りのことを書いてみました
が、まだまだ未知の世界でしたね。これを機会にいろいろ調べてみようと思います。

Miya


Reiko


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スペインのカルピス?夏においしい「オルチャータ」 [スイーツ]

オルチャータ屋.JPG
スペインの「オルチャータ」とは何か!? オルチャテリアに行ってみた!!


Miyaさま

猛暑お見舞い申し上げます!

昨日、とうとう冷房つけっぱなしで寝ました。ものすごい暑さです。コンクリートジャン
グルの都心に行くとクラクラして、緑に囲まれた自宅に戻るとホッとするはずなのに、
ここ数日はこの田舎でも熱いです。 

こんなときには冷たいビール!といきたいのですが、ビールは苦手だし、毎日がぶ
がぶ飲むわけにいかないので、昨年購入した自宅で簡単に炭酸水ができる道具を
利用し、もっぱら炭酸水を飲む日々です。先日は取材でハーブ屋さんに行き、大量
のハーブをもらったのでハーブシロップをつくりました。レモングラス、スペアミント、
ペパーミントのエキスを取り出し、炭酸水で割る。さわやか~。白バルサミコ酢とか、
シークァーサー汁とかもさわやか~。無糖の炭酸だから、カロリーも気にしなくてOK
なのです。

外出中に飲み物を買うことが多くなるのもこの時期です。日本のコンビニのドリンクラ
インナップってすごいですよ。甘くないフレーバーソーダとかも最近増えているし、微
糖とか微炭酸とか、そういったものが夏には多いですね。ファストフードチェーンもス
ムージーやフロートをがんがん出しています。私の注目は、バーガーキングの「スパ
ークリング エナジー カラーズ」。
https://www.burgerkingjapan.co.jp/release/pdf/PressRelease150602.pdf



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ファストフードでも今年は健康を意識したドリンクが続々!

 

色水みたいだけど、小松菜が入っていたり、ビタミンが入っていたりと美や健康を意
識した工夫がされているんです。

こんな特集もありました。http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20150716/210261/



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土間土間という居酒屋では、メイソンジャーでこんなおしゃれなドリンクを提案

 

今年はメイソンジャー(ご存じですか?)人気で、居酒屋にもこんなメニューが登
していま
す。右から2番目のドリンクは、赤唐辛子で金魚を表現しているんですって。
味だけでなく、見た目からも涼しくなります。


それから先日、オーガニック食材を量り売りしているお店で、ジンジャーエールミック
スというのを見つけました。香りがとってもいいし、辛さも最高!


スペインも猛暑が続いていると思いますが、暑さを吹き飛ばすとっておきの飲み物は
ありますか? やっぱりセルベッサ(ビール)? 日本のじとっとした夏はあと少なくと
1ヶ月は続きます。ぜひ、Miyaさんお勧めの飲み物を教えてくださいね。


Reiko




from madrid to tokyo 

 



 

レーチェメレンガータ.jpg
昔ながらのスペインの冷たいデザート「レイチェ メレンガーダ」(ミルクのメレンゲのアイス)



Reikoさま

日本も暑い日が続いているようですね。夏バテしていませんか。

Reikoさんが紹介してくれたドリンク、清涼感があって美味しそうだし、涼しそう。
ハーブシロップも試してみたいです。うちのハーブは、この暑さで枯れ枯れになってし
まいました。それからメイソンジャー、サラダやデザートにも使われているようですね。
スペインでもおしゃれなお店で時々見かけるようになりました。炭酸系も清涼感があ
っていいですね。


私自身はビール自体があまり得意ではありません。家にも置かな
いし、外でもビジネス以外ではほとんど飲まないのです。なので、この時期は、昨年
紹介したティント デ ベラノや冷えた白ワイン、ソフトドリンクだとレモンスライスを浮
かべた炭酸水かなぁ。


スーパーのオルチャータ.JPG
スペインの国民飲料?「オルチャータ」はもちろんスーパーでも売っています

 

そうそうおしゃれなTOKYO便りのお返事にぜひご紹介したいスペインならではのソ
フトドリンクがありました! おしゃれな流行の飲み物ではないのですが、オルチャー
タをご存知ですか? それは、スペインの伝統的な夏のソフトドリンク、いわばスペイ
ンのカルピス…?! 生成り色をした乳白色の豆乳のようなこの飲み物が、オルチャ
ータ・デ・チュファ(horchata de chufa)です。

チュファのレリーフ.JPG
オルチャータの原料、チュファをかたどったレリーフ 


オルチャータの起源は大麦を使った飲料
しく、名前もラテン語で大麦を意味する
ホルデウム(
hordeum)に由来しているというとですが、スペインでは大麦ではなく、
キハマスゲ(ショクヨウガヤツリ)の地下茎(
チュファ)の絞り、汁に水、砂糖もしくは
蜂蜜を加えて作られています。通常スペインでオルチャータと呼ぶ場合はチュファを
原料とするものだそうです。
 二十数年前の夏、初めてオルチャータを飲んだ時、
粉っぽくて生温く、その上、豆乳
が苦手だったためか「なぜこれを飲まなければいけ
ないのだ!」という気持ちになり、
今の今までスペインの食文化リストの中の
ペンディング項目だったのです。


オルチャータとファルトン.JPG
オルチャータと、スティック状のパン「ファルトン」。このパンをオルチャータに浸して食べます

忘却の彼方だったオルチャータ、今年はあることで飲むきっかけがあり、飲んでみる
と思っていたほど悪くなく、その辺を確かめるべく、思い切ってマドリードの
HORCHATERIAオルチャータ屋に行ってきました。ここでは、ほとんどの人がオルチ
ャータ にファルトン(farton)という棒状の菓子パンを注文します。そう、このファルトン
はオルチャータを飲む時には欠かせない相方で、オルチャータに浸しながら食べる
のだそうです。ゆっくりとオルチャータを味わってみると、牛乳のようなまろやかな味
わいと独特の香ばしい風味があり、 シナモン、アーモンド、やレモンのような香りが
感じられるような気がします。


オルチャータの入った鍋.JPG
オルチャータ屋さんに行けば、お鍋からコップに注いでくれるそう


このオルチャータ、スーパーに行けばパックやボトル入りが並んでいますが、この店
はもちろん手作り。大きな金属の蓋つき鍋のようなものに保存されていて、注文ごと
にかき回してはコップに注いでくれます。店の雰囲気といい、私が子供の頃あった昭
和の街の牛乳屋さんを思い出しました。そしてこの店のメニューを見てみると忘れて
いた懐かしい名前を見つけました。レイチェ メレンガーダ (LECHE MERENGADA)、
ミルクのメレンゲを固めたアイスクリーム。シナモンを振って食べますが、なんというか
昔のアイスを思い出す、さっぱりした味です。以前はスペインレストランのデザートな
どでも見かけていたのですが、もう長い間、この名前を見ることがありませんでした。
ますますノスタルジーを感じてのんびり!


次から次へと新発売される清涼飲料水もいいけど、夏にマドリードにいらしたら、オ
ルチャータとレイチェ メレンガーダをぜひ試してみてくださいね。


Miya



 



 



 


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