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スペイン・ガリシア地方の料理は「タコのガリシア風だけじゃない!」 [地方料理]




Miyaさま

マドリードのバル話、何度も反芻して、あれこれ想像して、だいぶ楽しめました! 
私としてはもう少し(いや永遠にでもいい…)引っ張りたい! 
まずは気になる
「ガリシア地方の料理が得意なバル」
「ガリシア」って名前は聞いたことがあるけれど、いったいどこなのかもわかりません。

そこで少しお勉強してみました。
スペインには州が17あるんですね。
「州=地方」と考えていいのでしょうか? 私が一昨年、キノコ学会の取材で訪れたソリアは
「カスティーリヤ・イ・リオン州」の街。
余談ですが、ちょうどその頃、「バンテージ・ポイント」という面白い映画を見て、
この州の首都サラマンカが舞台でした。

こちらのサイトでスペインの州が確認できます。
http://www2m.biglobe.ne.jp/~ZenTech/world/infomation/map/m038_spain/Spain_Community_Map.gif

マドリードは「マドリード州」←意外!州なんだ!
ワインで有名な「ラ・リオハ州」
へレス(シェリー酒)で有名な「アンダルシア州」
美食の街と言えば「バスク州」←フレンチバスクとの違いはなんなんだろう
バルセロナがあるのは「カタルーニャ州」←「クレーム・カタラナ」と関係あり?
米が主食、そしてパエリヤの里「バレンシア州」←もっと有名なのはオレンジ。ですね

私が知っているのはこれくらいなのですが、あと10州もあるのね! 
そしてそこに50の県がある。ひと県、ひと県、その土地のおいしい食事を辿りながら歩きたいわ!


六本木のバル「ガウディ」の「タコのガリシア風」。


そして件のガリシア。ガリシアといえば
「タコのガリシア風」が有名ですよね? 
ここは憧れの巡礼地「サンティアーゴ・デ・コンポステーラ」
(パウロ・コエーリョをよく読んでいたので…)もある、
スペインの左上の端っこの州ですね。海に面しているから、海産物がおいしいのでしょうね。
あのファッションブランド「ZARA」の本拠でもあるんだ!

でも、Miyaさんの写真には確か、
大きな青唐辛子みたいのがのっていたような…。
ガリシア地方の料理って、どういうものか教えてください! ワクワク♪

いずれは
カタルーニャ地方料理、カスティーリヤ料理
(この2つ、よく聞く気がします)についても教えてもらいたいな。

日本は花粉の季節まっさかり。スペインは花粉症ないのかな。移住したいな。

では、Miyaさんのお便りを楽しみにお待ちしています。


Reiko



from madrid to tokyo



ガリシア料理といえば、「マリスカーダ」。山盛りすぎるシーフード!!


Reikoさま

 ついついバルの話が続いてでしまいましたが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
春の花粉の季節の上に中国からの黄砂とPM2.5、花粉症や気管支の弱い方には大変な季節ですね。
Reiko さん,最近はかがですか?
呼吸が苦しくなると美味しいものをいただいても感じなくなってしまう・・・
きびしいですよね・・早く乗り切ってくださいね。

それにしてもReikoさんのお勉強!すごいです。
確かにスペインには17州ありましたね。数えてみたら私は、アラゴン、ムルシア、カナリアスには
まだ行ったことがありませんでした。いつか行かねば。



オリーブオイルで「煮た」パドロン。


ところで、今回は、Reikoさんお尋ねの
「大きな青唐辛子」こと
ピミエントス・パドロン(Pimiento Padron)を置いているガリシア地方の料理について・・・少々。
ガリシア料理といえば確かにタコのガリシア風が有名です。
ガイドブックにもよくあると思うので、今回はこれを外してご紹介しましょうか。

ガリシアには、
リアス式海岸のある日本で言えば北陸のような海があります。
豊富な魚介は有名ですし、素晴らしい
雲丹も採れ、日本レストランでも食べることができます。
そして
ガリシア牛もスペインのブランド牛の一つです。
パドロンをはじめ、ジャガイモや野菜、
薪窯で焼くガリシアのパンも美味しい物の代名詞の一つです。

そして、私達は冬の時期になると必ず一度は、
ガリシアの魚介山盛りの
マリスカーダを食べに行きます。
マリスカーダの有名店はいくつもあり、ガイドブックにも紹介されているようですが、
私が行くのはご近所さんばかりの気楽な店。
年々値上がりはしますが、普通の半分くらいの価格で楽しめます。

行き始めた十数年前、ホールで働いているおじさんやお兄さんが
とてもフレンドリーで感じがよいので、そう伝えたら、
「だって、俺たちみんなこの店の株主だからね。繁盛してもらいたいのさ」。
現在もそうなのかわかりませんが、とてもよいシステムですよね。
誰だって「オラが店」だったら、がんばって働きますもの。

ところで、お尋ねの
パドロンについて。
私が、ガリシア料理のレストランやバルに行くと必ず注文するのがこのパドロンです。
で、パドロンて・・
日本の「しし唐」とよく似ています。
オリーブオイルで炒め煮してあり、味付けは塩だけという素朴さです。
時々、ものすごく辛いのに当たって「!!」
ワインやビールをがぶ飲み・・なんてこともあります。そして、この味は日本人も好評です。

スペインで食した日本の友人達に「
簡単そうだから日本で作ってみたけど、うまくできない」と
いわれることが何度かあったのですが、
決定的な違いは
スペインではオリーブオイルで煮ている事です。
炒めているのでもなく、揚げているのでもなく「煮ている」のです。
この方法ならばスペインを思い出すパドロンが食べられるかもしれません。



え~ナニナニ、これコーヒーなの?? 「ケイマーダ」


パドロンにマリスカーダ、そしてデザート盛り合わせを食べたら、欠かせないのが
ケイマーダ(Queimada)。65度とアルコール度数の高いオルッホという蒸留酒を、
素焼きの大きな器に入れ、ここに砂糖とレモンの皮を浮かべて、火をつけます。
これを火が消えるまで、つまりアルコール分が飛ぶまで、ガラガラかき回すのです。
火が消えたら
コーヒーを注いで飲みます。

これがねぇ・・・
消えないんです火が・・
そしてこれをはじめると必ず周りの人たちも注目して騒ぎ出します。
お互いにやっている場合には「やっぱり締めはこれだよね~」と言い合います。
びっくりしてみている人には、「出来上がったらご馳走するよ!」

というわけで私達も何度もご馳走になりましたし、今回は中年のカップルにご馳走しました。
味は・・・・
ひたすら甘い・・・
でも、なんだか楽しいでしょ。儀式みたいで。
そして、周りの知らない人たちとも楽しく盛り上がれますし。



これもガリシア風? 豪快なデザートの盛り合わせ。プリンもあるぞ!


これは以前に聞いた話なのですが、
ケルト人の血を引くガリシア地方には
昔から多くの
魔女伝説があり、ケイマーダもその名残とか…。
確かに青い炎を上げる土なべをかきましていると気分は魔女??
スペインにいらしたらぜひお試しを。


Miya



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