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ポルボロンだけじゃない! スペインの素朴なお菓子たち [スイーツ]

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右下から時計回りに、ポルボロン、トルタ・ディ・サンティアーゴ、ロスコ・デ・ヴィノ、
パナジェッツ、そしてロスコの中身。
 
 
Miyaさま

 12月に入って、異常気象とも云うべく大雪が日本海側を襲っています。そんな中、念願の蟹食べまくりツアーを敢行、福井県に1泊2日で行ってきました。福井県ってちょっと地味でしょ? でも、おいしいものがたくさんあるんです。蟹やおろしそばが筆頭ですが、水ようかんというのも冬の風物詩。温かいお部屋で水ようかんを食べるのが福井流なんです。かくして、雪を眺めながら蟹を食べ、そばを食べ、水ようかんを食べ、お腹いっぱいの帰りの新幹線では「一本義」のワンカップを飲んで、福井を満喫です。
 
 
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福井のお友達の佐々木京美さんの「水羊羹」写真を借りました。冬に食べるんです!! 
 
 
この福井の水ようかんの、地味だけど黒糖が効いていておいしいかんじ、スペインの素朴なお菓子にも通ずるような…。マドリードでお菓子屋をのぞいたとき、ガストロノミーの世界を刺激するスペインとはまったく違う、地味なお菓子が並んでいてギャップを感じると同時に、昔ながらのお菓子が結局、みんな好きなんだな、と思いました。

日本では残念ながら、スペイン菓子はあまりポピュラーではないですよね。「ポルボロン」は聞いたことのある人もいるかな。あとは、Miyaさんに教えてもらったクリスマスに食べる「トゥロン」、チーズと一緒に食べるカリンのようなフルーツ、マルメロを使った「メンブリージョ」。
 
 
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これが「ドゥルセ・ミーナ」から届いたスペイン菓子セット 
 
 
日本では売っていないのかな、と調べてみると。茨城県にスペイン菓子専門店があったんです! 「ドゥルセ・ミーナ」という女性がオーナーのお店です。彼女はスペインの名匠、パコ・トレブランカ氏のもとで修業されたそうです。せっかくだから、焼き菓子7種のセットを取り寄せてみました。

巡礼地サンティアーゴ・コンポステーラ(行ってみたい!)のお菓子「サンティアゴのタルト」。

マスカットの甘いお酒を練り込んだという「ロスコ・デ・ヴィノ」

もともとは「動物の油脂」が名前の由来になっている「マンテカード」はポルボロンに似ているようです。

サツマイモ入り生地に松の実を加えた、カタルーニャで聖人の日(11月1日)に食べるおい祝いの菓子「パナジェッツ」。ネチャッとした食感が好みです。

マドレーヌみたいなこれは「トウモロシ粉のケーキ」。

Miyaさんにはおなじみのお菓子ばかりでしょうか? どうやらキリスト教にちなんだ祝日に食べるお菓子が多いようですね。スペインでどのように楽しまれているのか教えてください。また、Miyaさんのお気に入りやマドリードならではのお菓子があれば知りたいです。

お返事お待ちしています。

Reiko
 
 
 
from madrid to tokyo
 
 

 
 
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Reikoさま

バタバタしていたらクリスマスになっちゃいます。
お返事おそくてすみません!
美味しい蟹便り、そして水羊羹。なんだか不思議な取り合わせですね。
でも、とっても美味しそう。

マドリードも寒くなり、ガリシアをはじめ北からの海産物がまさにシーズンです。
私の店では1回に1kgのガリシア産生ウニを一日で売り切ります
というか予約販売なので、早い者勝ちです。
Reikoさん、ウニはお好きですか? お好きならぜひ食べさせてあげたいです。
 
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量り売りで買える山積みのお菓子!! 夢のある光景です 
 
 
ところで、Reikoさんが取り寄せた日本で作られたスペイン菓子、いかがでしたか?
この時期のスペインのお菓子と言ったら、もちろんトゥロンも有名ですが、必ず目にするのがポルボロン(polvorones)です。
スーパーやデパートにも山積み、好みのものを量り売りで買います。
 
 
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マドリードの市場のおじさんのおすすめはこの赤い包みのポルボロン 
 
 
Reikoさんが書いているようにポルボロンにも種類があり、私も買って見ることにしました。
市場の中にあるお菓子屋のおじさんに聞いてみると、この赤い包みのがお勧め。
「どうして?」と聞くと「尼さんが手作りしているからさ」ですって。確かに香料も強くなく、抜群のきめ細かさでした。実はいつも頂き物の大量生産品しか食べていなかったので、自分で買ったことはなかったのです。目からウロコでした。

reikoさんの言うマンテカは油分としてラードを使っています。ヘビーと思われるかもしれませんが、スペインでは一般的です。確か中華のお菓子にも油脂分としてラードを使ったものがありましたよね。
 
 
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クリスマスシーズンは各家庭でこうしたお菓子を買っておくそうです 
 
 
少し前は、この時期にスペイン人のお宅に行くと必ずと言っていいほど紙にくるまれたポルボロンやマンテカなどが置いてありました。コーヒーのお供に、また玄関先で失礼する時も「持って行きなさい」と包んでくれたりしたのですが、考えてみると私よりも年配の方ばかり、こんな風習はもうないかもしれませんね。

そういえば私がはじめてポルボロンを食べたのは、20代、東京で働いていた頃です。
同僚で友人でもあるクリスチャンの子と教会のクリスマスの飾り付けを見に行った時でしたね。その時はもっと小さくてホロホロと上品なイメージでした。

今度、家でも作ってみようと思っているのですが、ここしばらくは忙しいのでまた今度ご報告しますね。

 
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これがメンブリージョ。カリンの一種だから、喉にもいい!
 
 
そうそう、手作りといえば少し前にメンブリージョ(membrillo)を作りました。
このメンブリージョは、ハード、ソフト等どんなチーズとの相性も良いし、ナチョラルヨーグルトと一緒に、またローストした肉とも合うスペインの定番の一つです。
メンブリージョとは日本で言うマルメロで、カリンに似ています。
季節は9月から11月ごろまで、八百屋の店先に積まれます。
生で食べることはないのですが、砂糖と煮固めて羊羹のように加工されたものは、チーズ屋さんはもちろんの、スーパーや食料品店でも簡単に見つけることが出来ます。

そして、作り方はとても簡単。せっかくなので紹介しますね。
 
 
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まずはメンブリージョを削るように切る 
 
 
メンブリージョはゴツゴツして硬いのですが、皮をつけたまま芯を避けて削るように切っていきます。
重さを計り、同僚の砂糖と40%程度の水を用意します。
鍋に水とメンブリージョを入れて蓋をし、弱火で15分くらい煮ると串が通るくらい柔らかくなります。
そうしたらミキサーにかけます。裏ごしでも構いませんよ。
 
 
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砂糖と一緒に15分ほど煮たら、ハンドブレンダ―などでピューレ状に
 
 
私はスペインの家庭ならどこにでもあるブレンダーを鍋に突っ込んでペースト状にします。
鍋にピューレと砂糖を入れ、かき回しながら煮詰めていきます。

ブツブツ火山のように煮立ってきますから、火傷したり、焦がさないように気をつけて。
オレンジ色に色が着いて、煮詰まってきたら火を止めます。だいたい30分くらいかな。
あとは型に入れて冷ますだけ。ペクチンが多いので自然と固まってきます。
 
 
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型に流し入れて、冷蔵庫で保存。チーズなどと一緒に食べます 
 
 
冷めたら冷蔵庫で保存しますが、表面が乾かないようにオリーブオイルを塗ることもあるようですが、冷めたらラップを表面に密着させれば問題はありません。糖分も多いので日持ちもします。私はパウンド型で固めています。

このメンブリージョはペクチンを多く含んでいて整腸やコレステロールの低下にも良いと言われています。またカリンと同じで消炎効果もあるそうですから喉にも効くそうです。

reikoさんの福井の水羊羹ならぬマドリードのマルメロ羊羹、この冬は楽しめそうです。
ただし、私の場合はチーズと一緒のワインのお供ですけど。

Miya


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