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冬のマドリードで食べたい Cocido Madorileño [地方料理]

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お豆もお肉もたっぷりの「コシード」。冬にがっつり! 

 
Reikoさま

お返事が遅くなりました。気がついたら1月をふっ飛ばしております。
なので。寒中お見舞い申し上げます。あ、でも新年のご挨拶もしていませんで
した。いまさらですが、どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

暖冬と言われていましたが、1月のレイジェスを過ぎた頃から冬らしく寒くな
りました。特に寒かったなぁと思う日の東京は大雪。その後、1月25日から
27日までマドリードフュージョンでお仕事。日中の気温は17℃…また暖冬
かなと思いましたが、やはり朝晩は冷えました。

 この前いただいたREIKOさんからのお便り、Sopa de ajo(ソパ・デ・アホ)
でしたね。動画に出てくるシスター達、多分本も出していらしたと思います。
本屋さんで見たことがありますもの。ソパ・デ・アホ、 懐かしいですね。私は
しばらくいただいていないなぁ。それとREIKO さん、スペイン語もわかるの
ですね。Bueno(ブエノ)と言っているのは、合いの手というか色々な場面で
使われていますね。何かを質問された時も「BUENO…」と言って一呼吸置いて
答えたり。

その他に冬に食べるあたたかい一皿・・・なんでしょうか。スペイン人の友人
知人にも聞いてみました。スペインに長く住んでいて最近はあまり感じないの
ですが、マドリードと例えば東京の寒さの違いは、湿気の無さと石造りのため
か底冷えのする冷たさにあるような気がします。以前に紹介した
スペイン風も
つ煮にcallos (カジョス)
は温まりますね。

それからスペインの伝統的煮込み料理Cocido Madorileño(コシード マドリ
レーニョ)。そう、これはマドリードの伝統料理でもあります。コシードの起源
は少なくともスペインでは16世紀まで遡ることができるらしく、スペイン国
王カルロス1世の食卓にはすでに上がっていたと言われています。
 
 
コシード3.jpg 
こちらがコシードの材料。肉たっぷりのスペイン風おでん
 

特徴は、ひよこ豆を、スペインならではの食材の生ハムの骨、豚ラード、チョ
リソ、牛肉、鶏肉、そしてにんじん、スペインの蕪、ジャガイモなどの冬の根
菜や葉肉の厚い冬キャベツなどを一緒くたにたっぷりのお水で煮込んだフラン
スで言うならポトフ。日本だと何でしょう、おでんかな。

私は最近、忙しくしていて煮込みを作る時間がないのですが、少し前まではよ
く作っていました。生ハムの骨やチョリソ、ラードなどのコシード用パックは
スーパーなどでも簡単に手に入りますし、野菜を皮むくだけ、もしくはゴロゴ
ロと大きく切って水に材料を入れて柔らかくなるまで煮こむだけ…と手間がか
からないのです。
 
 
コシード1.jpg
スープど具は別々に食べるのか! マドリード風コシード

 
そして、出汁は前菜のスープに、煮込んだ材料はメインとして全部取り分けて
食べます。カロリーも栄養価も抜群に高い滋味あふれるコースの完成です。
ただ、私はトシーノと呼ばれる豚の脂身の塊だけは材料から外してしまいます。
やっぱりどこか“さっぱり”を求めてしまうんですよね。

そして家でも作るコシードですが、マドリードにはコシードで有名なレストラ
ンが何軒かあります。そのうちのひとつ、「レストラン ラ・ボラ」の日本語の
サイトが有りましたので良かったら覗いてみてくださいね。 
 
それから私もREIKOさんに見習ってYouTubeで検索してみました。こんなの
 
 
コシードYouTube画像小.png 
スペイン語ですが、見ていれば作れそう!ただし、この肉の塊、日本で見つけられるか・・・

 
 
お返事が遅くなって本当にすみませんでした!
 

Miya
 
 
 
from madrid to tokyo 

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スペインの海辺のリゾート地、「アリカンテ」 [地方料理]

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海辺の街、アリカンテ。さすが海辺の街、シーフード満載の屋台です

 

Reikoさま

今年はマドリード、例年になくとても暑いです!
と思っていたら世界的にも暑い夏なんですね。そこで、マドリードから離れて
海辺の街アリカンテから暑中お見舞い申し上げます。

 

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市庁舎前は大混雑。夜通し楽しんだ観光客たちでしょうか…

 

今年の6月に仕事で2回、アリカンテに行って来ました。アリカンテまでは
2013年に開業したスペインの新幹線AVEで2時間ちょっとです。今まで周
りから「アリカンテ」の名前は聞いていましたが、行くのは初めて。
こんな近くに海があったんだ!というわけでReikoさんご紹介したいと思います。

 

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サン・フアンはスペインでも有名なアリカンテのお祭り。こうしたオブジェが街の随所に見られます 

 

2度目に出張することなった23日から25日はアリカンテの火祭りSAN
JUAN(サン・フアン)。アリカンテで一番大事なお祭りです。これを見に行く
ために出張したわけではないのですが、街中お祭りで浮き立っています。この
モニュメント、24日の夜24:00に火が放たれます。
今まで火祭りというとバレンシアの春の火祭りしか知らなかったのですが、
お隣のアリカンテでは、6月に開催されていたのですね。

 

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生ハム、チーズに揚げたピーマンをのせた、スペインのオープンサンド「コカ」。 鮮度のいい食材をパンにのっけただけだけど、激しくそそります

 

そしてメインの通りは全て通行禁止。通りにはテーブルを並べて即席野外レス
トランになります。小魚やイカのフライや色とりどりのパエジャ。生ハムや薪
で焼かれた肉やチョリソ。まさにスペイン料理でしょ?

 

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大人気のレストラン、EL PORTAL! 熱気がつたわってきます

 

この野外レストランにはダンスフロアやステージもあり、大人から子供まで一
晩中楽しむそうです。

 

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EL PORTALにて。デ二アの海老がでーんと入ったアロス・アバンダ

 

でもね、今回はお仕事。この楽しそうなレストランに行く時間はありません。
その代わりアリカンテで一番と言われるレストランEL PORTALで夕食です。
以前の出張で親しくなったシェフが言うには、今夜は3回の予約がすでに満
杯。それでも人が外まであふれています。スペインの料理をベースにどの皿も
洗練され他美味しい料理の数々。

 

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生ハムとアリカンテ名物の塩漬けシーフード「サラソーネス」。この塩漬け缶詰の中身はイワシ

 

その夜は、音楽に花火が一晩中止むことはなく、街の中心地での滞在だった私
達は、眠ることができませんでした。

 

DSC_0098.JPG
このオブジェも火にくべられてしまったのでしょうか… 

 

翌朝、早くにせめて仕事前に散歩しようと外に出ると、海岸からたくさんの人
達が歩いてくるのにびっくりしました。昨夜は海岸で一晩中すごしたんでしょうね。

もう十分暑いけど、本格的に夏の到来ですね。スペインらしい夏の風景、
お届けします。Reikoさんの夏のご予定は?

 

 Miya



from madrid to tokyo

 

Miyaさま

 

暑中お見舞い申し上げます。私は残念ながら横浜の自宅からです。
今日はとても暑いです。日本も九州あたりは早くも猛暑日が続いて、
「今年は7月なのに涼しいな」とのんきに構えていたのも今週までかもしれません。

アリカンテ! 聞いたことがあるようなないようなスペインの街。
ヨーロッパの海辺のリゾートというと、コートダジュールがすぐに浮かびますが、
アリカンテはスペインの人々だけでなく、ヨーロッパの他の国からも
多くの観光客が訪れる街のようですね。

では、ちょっとアリカンテについてお勉強。

spain_map.gif

 

あたりまえですが、地中海沿岸の街。そして、オレンジやパエリヤで有名な
バレンシア州のALACANT県の県都のALACANT。アリカンテだけれど、
スペルはちょっと違うんですね。

アリカンテの名物料理トップ10をこちらのサイトで見つけました。
http://www.mydestination.com/alicante/6179450/top-10-regional-dishes

1位 パエリア
2位 トゥーロン(ヌガー)
3位 デニア海老(アリカンテ県の街、デニアで獲れる海老)
4位 アロス・ア・バンダ(魚だしで炊いた米料理)
5位 ブニュエロ(スペイン風ドーナツ。ホットチョコレートと食べるのが最高!)
6位 オジャ・チューラ(肉やソーセージ、豆、米、じゃがいもなどが入った煮込み)
7位  サラゾーネス(塩漬けの魚。まぐろあり、いわしあり、たこあり)
8位 アリ・ペブロ(料理名はニンニクとピーマンなのだが、主役はうなぎの稚魚)
9位 エスガラーと(赤ピーマンとタラの料理。パンにのっけて食べる) 
10位 アーティチョーク 

 

前回のオジャVSカルドッソを読んでくださった方はピンと来てくれたでしょうか?
6位のオジャ。そして、やはり米料理が豊富なバレンシア州らしく、お米の
入った料理がいくつもランクイン。

そして、次に気になったのがMiyaさんが乗ったという、 AVE。

train_ave_title.jpg
http://www.railguide.jp/train/ave/ より

マドリード、バルセロナ、セビリヤ、コルドバ、サラゴサ、タラゴナなど
スペインの主要都市間を最高時速300㎞で走る「スペイン特急」。 
マドリード-バルセロナ 2時間38分
マドリード-コルドバ   1時間42分
マドリード-サラゴサ   1時間18分

だそうです。やっぱり、マドリードとバルセロナは東京―大阪的な
距離なんだな。私がスペインを旅行するときには絶対に利用したいです。
とにかく車窓からの景色を眺めて旅をするのが大好き!

じゃあ、今年の夏はスペイン列車の旅に決定! と言いたいところですが、
それは夢に終わりそう…。私の夏休みはいったいいつとれるのでしょうか…

次回もスペインの夏を感じさせるお便り、お待ちしています!

 

Reiko 


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りんごのお酒、スペインの「シードラ」 [地方料理]

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日本のりんご、今年はおいしくできてました。長野・佐久平にて

Miya様

とうとう12月ですね。なんとなく街全体がそわそわしているような、
でも日本では霞ヶ関ではザワザワしているようなこの頃です。

クリスマスに近くなるとイチゴの初ものが店頭に姿を現しますが、
赤い果物なら、私はりんごも大好きです。
どこの国でも、りんごは素朴で親しみやすいお菓子になっているように思います。
タイなど、東南アジアの暑い国では、逆に高級フルーツの扱いのようですね。


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タルトタタンは秋冬のデザート。VIRON丸の内店のがサイコーです


りんごと言えばアメリカのアップルパイ、フランスのタルト・オ・ポム(りんごのタルト)やタルト・タタン(カラメライズしたりんごが最高!)、イタリアのトルタ・ディ・メレ(こちらはリンゴ入りのケーキ)、オーストリアのシュトゥルーデル(薄いパリパリの皮でリンゴをくるんだ丸太型パイ)、デンマークのエーブルクロッグ(パン粉と煮りんご、赤スグリのゼリーでつくるらしいです。スウェーデンでは「エップレカーカ」というらしい)。どれも「ママの味」とか、「おばあちゃんの」といった枕詞がつきます。

日本だと、神戸一番館に代表される、煮リンゴ(?)にチョコレートをかけたお菓子がありますね。あれもわりと好きです。あの手のお菓子って、海外にもあるのかしら。

スペインはどうですか? やはり素朴なりんご菓子があるのでしょうか?
それともりんごはお料理に使われていたりして。シードラっていうのもありますね。
ぜひ、りんごにまつわるアレコレがあれば、教えてください。



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こちらがりんごのブリオッシュ。アーモンドクリームとも相性がいいりんご


我が家は毎年、11月にりんご狩りに行くのです。昨年は出来がいまひとつでしたが、今年はみつも入って、ほどよい酸味がありとてもおいしい! 先日、All about「手作りパン」サイトで、ブリオッシュにアーモンドクリームと一緒に生のリンゴを入れて焼いたパンをアップしました。りんごは言ってみれば、男でもなく女でもなく中性的で、お菓子にも料理にも、甘い味にもしょっぱい味にもつきあってくれるところが魅力的だと思います。


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冬に何回も食べられない限定品。通年販売してほしい!


そして、冬のお楽しみはハーゲンダッツの「アップルパイ」味。日本のハーゲンダッツほど、限定味があるところはないのではないでしょうか。シナモンのきいたリンゴに、パリっとひたパイ皮が入っています。見つけるとすぐ買ってしまいますが、何個も食べないうちに冬が終わってしまいます。

12月は過ぎるのが早いですね。クリスマス、そしてあっという間にお正月。紅白歌合戦に「あまちゃん」チームがどのように食い込んでくるか楽しみにしている私です。
では、お返事お待ちしています。

Reiko


from madrid to tokyo


Reiko様

本当にもう12月ですね。早い!早い!
れいこさんもりんごがお好きなのですね。りんご狩リにも毎年行かれるなんて凄いですね。
今年の首尾はどうでしたか?

スペインも八百屋さんには、色々な種類のりんごがあります。でも、考えてみたら
Reikoさんがあげているような特別なリンゴのお菓子は見たことがありません。
アップルパイもタルトタタンも私の大好きなお菓子ですが、考えたら買ったことがありません。


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マドリードでは、この「タルタ デ マンサーナ」が代表的なりんご菓子


せいぜい見かけるのはタルタ デ マンサーナという生地にりんごの薄切りを乗せて焼くケーキくらかな。
それからお菓子屋さんではなく、レストランの定番のデザートに焼きりんごがありますね。
でも、これはどちらかというとおしゃれではない昔からのデザートというイメージです。
もしかしたらフランスをまたいでいるバスク地方などにはあるかもしれないと思ったのですが、どうでしょうね。

そこで、私がスペインでりんごと言って思い出すシードラを紹介しますね。
日本でもアップルタイザーとかシードルとか呼ばれていますよね。りんごを発酵させて造るアルコール飲料です。
私は、シードラ(sidra)といえば、アストゥリアス地方を思い出します。
年々りんごの国内産が減り、外国産の果汁を混ぜて生産されることも多くなったシードラですが、
アストゥリアスでは地元のりんごだけで作られたシードラにsidra de Asturias という名称を与えて区別しているはずです。


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「こぼれちゃってる!」と思ってしまいますが、これがシードラの正しい注ぎ方


そして、このシードラを飲むのにはシードレリアと言われるバルやレストランに行きます。
とてもおもしろいのは、シードラには特別な注ぎ方、飲み方があるのです。
手を伸ばして頭の上にボトルを掲げ、お腹の辺りでコップを構え、勢いよく注ぎます。
泡の立つシードラを泡が消えるまでに飲み干す…というのがその飲み方です。


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「エスカンシアドール」機。左下の穴にコップを入れ、ボトル下のレバーで斜めにすると注ぐことができる


シードレリアに行くとエスカンシアドールと呼ばれる簡単な機械があります。
見ていると機械そのものは飾りのようであまり使われてはいないようですが、友人達と出かけた時には、
ボトルで注文したシードラをエスカンシアドールでワイワイ言いながら注いだりして楽しみます。


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ほんとだ、安い!これなら毎日シードラが飲めます♪



このシードラ、メーカーによって少々発砲していたり、味も甘みがあったり、酸味が利いていたりといろいろで、どれも飲みやすいのです。
そして価格もワインとに比べるとかなりお安いものがほとんど。
りんごのお菓子からりんごのお酒の話になってしまいましたが、Reikoさんも、よろしければお試しを。


Miya


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スペイン・ガリシア地方の料理は「タコのガリシア風だけじゃない!」 [地方料理]




Miyaさま

マドリードのバル話、何度も反芻して、あれこれ想像して、だいぶ楽しめました! 
私としてはもう少し(いや永遠にでもいい…)引っ張りたい! 
まずは気になる
「ガリシア地方の料理が得意なバル」
「ガリシア」って名前は聞いたことがあるけれど、いったいどこなのかもわかりません。

そこで少しお勉強してみました。
スペインには州が17あるんですね。
「州=地方」と考えていいのでしょうか? 私が一昨年、キノコ学会の取材で訪れたソリアは
「カスティーリヤ・イ・リオン州」の街。
余談ですが、ちょうどその頃、「バンテージ・ポイント」という面白い映画を見て、
この州の首都サラマンカが舞台でした。

こちらのサイトでスペインの州が確認できます。
http://www2m.biglobe.ne.jp/~ZenTech/world/infomation/map/m038_spain/Spain_Community_Map.gif

マドリードは「マドリード州」←意外!州なんだ!
ワインで有名な「ラ・リオハ州」
へレス(シェリー酒)で有名な「アンダルシア州」
美食の街と言えば「バスク州」←フレンチバスクとの違いはなんなんだろう
バルセロナがあるのは「カタルーニャ州」←「クレーム・カタラナ」と関係あり?
米が主食、そしてパエリヤの里「バレンシア州」←もっと有名なのはオレンジ。ですね

私が知っているのはこれくらいなのですが、あと10州もあるのね! 
そしてそこに50の県がある。ひと県、ひと県、その土地のおいしい食事を辿りながら歩きたいわ!


六本木のバル「ガウディ」の「タコのガリシア風」。


そして件のガリシア。ガリシアといえば
「タコのガリシア風」が有名ですよね? 
ここは憧れの巡礼地「サンティアーゴ・デ・コンポステーラ」
(パウロ・コエーリョをよく読んでいたので…)もある、
スペインの左上の端っこの州ですね。海に面しているから、海産物がおいしいのでしょうね。
あのファッションブランド「ZARA」の本拠でもあるんだ!

でも、Miyaさんの写真には確か、
大きな青唐辛子みたいのがのっていたような…。
ガリシア地方の料理って、どういうものか教えてください! ワクワク♪

いずれは
カタルーニャ地方料理、カスティーリヤ料理
(この2つ、よく聞く気がします)についても教えてもらいたいな。

日本は花粉の季節まっさかり。スペインは花粉症ないのかな。移住したいな。

では、Miyaさんのお便りを楽しみにお待ちしています。


Reiko



from madrid to tokyo



ガリシア料理といえば、「マリスカーダ」。山盛りすぎるシーフード!!


Reikoさま

 ついついバルの話が続いてでしまいましたが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
春の花粉の季節の上に中国からの黄砂とPM2.5、花粉症や気管支の弱い方には大変な季節ですね。
Reiko さん,最近はかがですか?
呼吸が苦しくなると美味しいものをいただいても感じなくなってしまう・・・
きびしいですよね・・早く乗り切ってくださいね。

それにしてもReikoさんのお勉強!すごいです。
確かにスペインには17州ありましたね。数えてみたら私は、アラゴン、ムルシア、カナリアスには
まだ行ったことがありませんでした。いつか行かねば。



オリーブオイルで「煮た」パドロン。


ところで、今回は、Reikoさんお尋ねの
「大きな青唐辛子」こと
ピミエントス・パドロン(Pimiento Padron)を置いているガリシア地方の料理について・・・少々。
ガリシア料理といえば確かにタコのガリシア風が有名です。
ガイドブックにもよくあると思うので、今回はこれを外してご紹介しましょうか。

ガリシアには、
リアス式海岸のある日本で言えば北陸のような海があります。
豊富な魚介は有名ですし、素晴らしい
雲丹も採れ、日本レストランでも食べることができます。
そして
ガリシア牛もスペインのブランド牛の一つです。
パドロンをはじめ、ジャガイモや野菜、
薪窯で焼くガリシアのパンも美味しい物の代名詞の一つです。

そして、私達は冬の時期になると必ず一度は、
ガリシアの魚介山盛りの
マリスカーダを食べに行きます。
マリスカーダの有名店はいくつもあり、ガイドブックにも紹介されているようですが、
私が行くのはご近所さんばかりの気楽な店。
年々値上がりはしますが、普通の半分くらいの価格で楽しめます。

行き始めた十数年前、ホールで働いているおじさんやお兄さんが
とてもフレンドリーで感じがよいので、そう伝えたら、
「だって、俺たちみんなこの店の株主だからね。繁盛してもらいたいのさ」。
現在もそうなのかわかりませんが、とてもよいシステムですよね。
誰だって「オラが店」だったら、がんばって働きますもの。

ところで、お尋ねの
パドロンについて。
私が、ガリシア料理のレストランやバルに行くと必ず注文するのがこのパドロンです。
で、パドロンて・・
日本の「しし唐」とよく似ています。
オリーブオイルで炒め煮してあり、味付けは塩だけという素朴さです。
時々、ものすごく辛いのに当たって「!!」
ワインやビールをがぶ飲み・・なんてこともあります。そして、この味は日本人も好評です。

スペインで食した日本の友人達に「
簡単そうだから日本で作ってみたけど、うまくできない」と
いわれることが何度かあったのですが、
決定的な違いは
スペインではオリーブオイルで煮ている事です。
炒めているのでもなく、揚げているのでもなく「煮ている」のです。
この方法ならばスペインを思い出すパドロンが食べられるかもしれません。



え~ナニナニ、これコーヒーなの?? 「ケイマーダ」


パドロンにマリスカーダ、そしてデザート盛り合わせを食べたら、欠かせないのが
ケイマーダ(Queimada)。65度とアルコール度数の高いオルッホという蒸留酒を、
素焼きの大きな器に入れ、ここに砂糖とレモンの皮を浮かべて、火をつけます。
これを火が消えるまで、つまりアルコール分が飛ぶまで、ガラガラかき回すのです。
火が消えたら
コーヒーを注いで飲みます。

これがねぇ・・・
消えないんです火が・・
そしてこれをはじめると必ず周りの人たちも注目して騒ぎ出します。
お互いにやっている場合には「やっぱり締めはこれだよね~」と言い合います。
びっくりしてみている人には、「出来上がったらご馳走するよ!」

というわけで私達も何度もご馳走になりましたし、今回は中年のカップルにご馳走しました。
味は・・・・
ひたすら甘い・・・
でも、なんだか楽しいでしょ。儀式みたいで。
そして、周りの知らない人たちとも楽しく盛り上がれますし。



これもガリシア風? 豪快なデザートの盛り合わせ。プリンもあるぞ!


これは以前に聞いた話なのですが、
ケルト人の血を引くガリシア地方には
昔から多くの
魔女伝説があり、ケイマーダもその名残とか…。
確かに青い炎を上げる土なべをかきましていると気分は魔女??
スペインにいらしたらぜひお試しを。


Miya



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