FOODEXでスペインのおもしろスナックに遭遇! [イベント]
スペインのローストコーンスナックのブース。フレーバー数は50もあるとか!グルテンフリー!
Miyaさま
ご無沙汰してしまって、すみません。Madrid Fusion、一度は行ってみたいイ
ベントです。きっとイノベーティブな料理やお菓子に会えるんだろうな。
こちらも飲食業界にとってはおそらく日本最大の展示会、FOODEXが開催さ
れ、私も幕張まで足を伸ばしました。都内のビッグサイトでやってくれればい
いのですが、日本中、世界中から出展者が集まるので、幕張メッセでなければ
対応できないんでしょうね。
毎回、ヨーロッパ企業の展示から始めるのですが、今回は2時間半しかなかっ
たので、お隣のアメリカ、南米ホールにもわずか10分ほどしかいられませんで
した。スペインはヨーロッパの中でもイタリアに次ぐ、2番目に大きい展示ス
ペースがあったのですが、訪れたのが開催初日だったせいか(だったのに?)、
人がいない。いないのは訪れる人ではなく、ブースの中の人。商談中なのか、
行った時間帯が悪かったのか、ひっそりとしていました。
内容はワイン、生ハム、オリーブオイルといつものラインアップなので、今回
はちょっと面白いスナックメーカーに立ち寄りました。Productos Churrucaと
いう会社で、約50種のシーズニングで味付けしたローストコーンとひよこ豆、
空豆を作っています。バーベキュー味、チーズ味、バター味などベーシックな
もの、レモン胡椒、チリチーズ、ハニーマスタード味などちょっとひねったも
のもあれば、黒トリュフ、サワーストロベリー、カルカッタ、エジプトなど、
「いったいどんな味??」というようなフレーバーもありました。でも、「グル
テンフリー」という、今年はますます注目されそうなキーワードを掲げたスナ
ックということで、日本で流行するかも?!
オリーブオイルで食べる手毬ずし。左/塩昆布とオリーブオイルの焼きうどんと
オリーブオイルと塩で食べる冷ややっこ
私は参加できなかったのですが、スペインのオリーブオイルを和食に取り入れ
よう!と言った内容のセミナーが行われたようです。「つきぢ田村」の三代目が
オリーブオイルを使った和食を紹介しました。スペインのインターナショナル・
オリーブ・カウンシルは2016年末まで、日本向けのオリーブオイル啓発キャ
ンペーンをしているんですね。安価でクオリティの高いスペインのオリーブオ
イル、日本でもっと身近になるといいな。
さて、他の国のブースもちょっとご紹介しましょう。数年前よりスペースが狭
くなったフランスは、もちろんワインのブースが大半なのですが、フランシュ・
コンテ地方のブースなど、エリアでブースを構え、特産品を持ってきていると
ころもあり、レモネード、コンテチーズ以外のチーズ、キャンディなどが紹介
されていました。グローバリゼーションの次はローカリゼーションと言われて
いますが、フランスのようなブランド力のある国だと、小さな村のブースをつ
くっても引きがあるのでしょうね。
カラフルな展示で目を引いたのはポルトガルです。魚の缶詰、チェリーのお酒、
ワインなどが置かれていました。スペインが生ハム押しである一方、お隣なの
にポルトガルは魚介押しなんですね。でも、Miyaさんもポルトガルは「いい!」
って言っていましたね。ブースもなごやかで、のんびりした感じでしたよ。
これまであまり見たことがなかったオーストリアのパビリオンにも行ってみま
した。ワインは白がメイン。リースリングと、グリューナーという独自品種が
ありました。ほんのりフルーティでキリッとした白は、名物の子牛のカツレツ、
ウィンナー・シュニッツェルによく合いそうです。
最後はどうしても行きたかったメキシコパビリオン。昨年あたりから日本では
メキシコ料理が「来ている!」と私はひそかに喜んでいます。同じスペイン語
圏でも、まったく違う食文化が興味深いです。ライムにパクチー、唐辛子。私
の好きなものばかり。ちょうどライムのブースのお兄さんが暇そうだったので、
ライムの味見をさせてもらい、こっそり「キーライム」をもらって帰ってきま
した。アメリカのスイーツの定番・キーライムパイの材料で、すだちに似た丸
いライムは、レモン型のライムよりフルーティで味が濃い気がします。
ということで、スペイン情報が少なかったのですが、今回はFOODEXのレポー
トをさせてもらいました。そうそう、先日オリーブオイルとバルサミコとイチ
ゴのケーキを奈良で食べました。スイーツにもオリーブオイル!スペイン産オ
リーブオイルがんばれ!
Reiko
今年のマドリードフュージョンは… [イベント]
Reikoさま
2月は一年のうちでも一番寒い…というイメージを拭えない如月。
ですが、マドリードでもちらほらとアーモンドの花が咲き出す季節でもあるの
です。そういえば日本でも立春ですものね。寒さの中にも春を見出す時期なの
でしょうか。
今回、1月末に開催された「マドリードフュージョン」についてレポートでき
たらと思ったのですが、実はほぼブースから出ることができずに終わってしま
いました。
ブースの運営としては大成功で、参加してくださったメーカーの方々にも助け
られましたし、またブース内で新規オープンしたお好み焼きを中心としたレス
トランの店長さん達に来ていただき、まだスペインでは一般的ではないお好み
焼きを披露して、試食していただいたのも今までにはない試みで大成功といえ
るでしょう。今後はこういった試みを増やしてメーカーさんとレストランさん
との間を繋ぐという本来の仕事を強化していけたらと思っています。
その他にも幾つもの発表やデモがありましたが、ガリシア地方で新しく始まっ
たアワビの養殖をアピールするためのデモはぜひ見ようと思っていました。こ
れを担当するシェフは友人で、実は日本での調理方法など相談を受けていたの
です。残念ながら、そのデモを見る時間もなく、気がついたら終わっていた…
というのが実情でした。私達が運営しているのは、私が普段から仕事をしてい
る日本食の輸入会社ですが、日本のJETROが中心となって立ち上げているブ
ースもありました。料理王国百選ということで日本食材を紹介していたようで
す。日本のまたはスペインの日本食材関係者には友人もいて、懐かしくお話な
どしたのですが、いかんせんやはり時間がなくて残念な思いをしました。
「マドリードフュージョン」は、料理学会ということで中心は世界的なシェフ
達の色々な試みなどのプレゼンが中心となり、それを取り巻くのが私達のよう
な食材や飲料などを紹介するブースです。今年の「マドリードフュージョン」
はよりコンパクトだったなぁ、というのが時間のない中で感じた感想。そして
今年は日本人シェフのプレゼンもなく、少々寂しい気もしました。
こちら、 マドリードフュージョンのデモの様子。少しだけ会場の様子
も見ることができます。
ところで、日本で栽培されたカカオを使ったチョコレート「東京カカオ」の記
事を読みました。昨年から色々なところでカカオというワードを聞いていた気
がしていたのですが、国産があるなんて!ちょっとした驚きです。スペインは
パンもお菓子もバリエーションが少なく、味を選ぶ場合は極端に言えばバニラ
かチョコかの選択肢しかないのです。それで、チョコレートにはもうあまり興
味が無いのですが、この記事には興味深々です。
Reikoさん、もう試されましたか?
Miya
日本ではハロウィーン、スペインでは諸聖人の日。「聖人の骨」って何? [イベント]
マドリードの街角にもこんなデコレーションが登場 したハロウィン期間
Miyaさま
すっかりご無沙汰してしまい、すみません。10月は教室やイベントがあり、バタ
バタしてしまいました。そして知らず知らずのうちに秋は深まり、鍋のおいしい
季節になってしまった!(今年最初の鍋は豆乳鍋です…)
10月の日本は9月が終わるか終わらないうちくらいから、「10月31日の渋谷が
心配」という話題がメディアで報道されました。そう、ハロウィンのイベントが
あるからです。お菓子業界では昨年、バレンタインの売上げをハロウィンの売上
げが上回りました。私が初めてハロウィンなるものを知ったのは、アメリカにい
た30年前。10月になるとマーケットで表面がつるつるでオレンジ色の大きなカ
ボチャが売られるのです。家の前にも大小のカボチャが飾られます。でも、基本
的には子供たちが仮装して、お菓子をもらいに地域の家を巡るイベントです。と
ころが、日本ではもはや“大人も仮装して羽目をはずしていい日”のような位置
づけに。
その辺の様子はMiyaさんもきっと報道で見たことでしょう。ですので、私は身
近なお菓子業界の異変をレポートします。仕事で日本のファストフードの動向を
見ることが多いのですが、もちろんどこもハロウィンの商機を見逃さない! お
となしかったのはマクドナルドくらい。ケンタッキーなんかはお手軽にハロウィ
ンパッケージにチキンを入れるくらいだったし、スタバはカボチャを使ったメニ
ューのほか、やはりハロウィンパッケージのギフト商品を用意。タリーズはパン
プキン味のコーヒーも出していました。一番がんばっていたのは
ミスタードーナ
ツ
かな。ドーナツなのにジャック・オー・ランタンの形!ハロウィンの2~3日前にお菓子屋さんい取材へ行ったら、子供の団体が店に入
ってきて「トリックオアトリート!」なんて叫び、お菓子をもらっている場面に
も遭遇しました。お菓子屋さんでもパッケージをハロウィンイラストにするだけ
で、手軽に対応商品ができるし、少し手をかkてジャック・オー・ランタン型を
工夫したケーキを出していたところも。http://macaro-ni.jp/19209
ファッションビルがなぜか、ハロウィンウィークを開催したり。なんか日本全体
にすっかり浸透している模様です。ちょっとおかしいのが、ハロウィンの子供た
ちの衣装が、なぜか「アナ雪」だったりするところ。着る機会ないもんね~。
そういいながら、私も教室ではハロウィン向けにアイシングしたカップケーキを
紹介したり、イベントではかぼちゃのシナモンロールを売ったり、ハロウィン景
気に便乗してしまいました。
今年はお菓子教室でこんなものも作ってみました
さて、スペインの10月31日はどうでしたか? フランスではこのところアメリ
カ文化が「クール!」みたいな動きもあるようですが、スペインはどうでしょう?
同じスペイン語圏のメキシコには「死者の日」がありますよね? その辺の事情、
教えてくださいね。
死者の日といえば、「007スペクター」が間もなく公開。楽しみでしかたない私
です!
Reiko
マドリードと東京。どちらもハロウィンドリンクを提供していました。特にハロウィンならではのフレーバーではなさそうです(笑)
Reikoさま
お忙しそうですね。最近の日本のハロウィンがすごいらしい…と言うのはネット
で見ていました。それにしてもそんなふうになっているとは…時の流れを感じま
すね。ところでマドリードのハロウィンはというとそんな盛り上がりは感じませ
ん。もともとカトリックのスペインではハロウィンは祝わないようですが、11月
1日に「todos los santos (諸聖人の日)」という、いわばカトリックのお盆があり
ます。この日は大きな糸杉の植えられたお墓にお参りに行く日なのだそうです。
Miyaさんのお店がある市場内でもこんな飾りをする店が!
それでも、若者が仮装してパーティーやクラブに行くことはあるようですし、子
供の学校の行事として仮装して楽しんだりするようです。街でもドラキュラの仮
装した若者を見かけましたよ。うちの大学生の息子が小学生のときにはそういっ
た行事はなかったので、これも最近のことなのでしょうね。ただ街にはハロウィ
ンの飾り付けなどされているところもあります。私のお店がある市場の中の八百
屋さんも人寄せのためにかぼちゃのランタンを飾ったりしています。
ジャック・オー・ランタン 、スペインスタイル
ハロウィンではないですが、スペインの諸聖人の日には、マドリードでは「hueso
de santo(聖人の骨)」をバルセロナでは「panellets(パナジェッツ)」を食べる風
習があります。聖人の骨は、マサパン(マジパン)を小さな骨のような筒状にし、
芯には卵黄のクリームを詰めます。マサパンにはチョコレートやいちごなどの味
や香りをつけるものもあります。
パナジェッツ(左)と聖人の骨・・・言われてみれば「骨」です
パナジェッツはマサパンのお団子に松の実をまぶして焼いたものです。日本だっ
たらおはぎでしょうかね。日本ほどではないですが、スペインにもアメリカナイズ
されたイベントや食文化の一端が以前よりも入って来るようになりました。
アメリカングラフィティーみたいなダイナーズバーを模したレストランやアメリカ
から進出したファストフードチェーンも増えました。これからスペインも少し
ずつ変わっていくのかな。
スペインに住む外国人の私としては、伝統的な食文化のほうが興味深いのですが。
Miya
<おまけ>
メキシコの「死者の日」に触れましたが、「諸聖人の日」と「死者の日」は一対。
11月1日が「諸聖人の日」、2日が「死者の日」。諸聖人の日の前夜が「ハロウィ
ン」。カトリック教徒の少ないアメリカでは、諸聖人の日を祝うことはなく、ハロ
ウィンの習慣だけが残っているようですね。
グローバル寿司チャレンジ!スペイン大会 東京ではスペインのパティシエが斬新デザートを発表! [イベント]
グローバル寿司チャレンジの審査風景。自由課題にはノルウェーサーモンを使ったもの4巻作るのが条件
Reikoさま
マドリードは 涼しくなりました。夜も8時になると暗くなり、つい最近まで
9時を過ぎても明るかったのが嘘のようです。日本のように紅葉などの色彩に
彩られるわけではありませんが、マドリードも現在は短い秋の最中です。きの
こや秋の果物も出回ってきましたが、今回は私が参加したマドリードのイベン
トの一つについてお知らせしますね。
実はわたしは今年の4月からわさびメーカーのスペイン大使をしています。ま
だこの試みは始まったばかりで、私が初めてで唯一の大使。うまく機能すれば
今後増えてくれるかもしれません。どんなことをするかは任されているので、
手探りで進めていますが、長年お付き合いがあり、品質も素晴らしいのでスペ
インにどんなふうにアピールしていくか楽しみなお仕事でもあります。そのメ
ーカーさんがスポンサーとなっているGLOBAL SUSHI CHALLENGEという
イベントがマドリードでも開催されました。
スペイン大会優勝は、日本人の矢ノ目欽一さん。左端の後ろの人かな?
今年は世界14カ国が参加しますが、各国で予選が行われ、優勝者1名が日本
の本選に参加して世界チャンピオンを決めるというものです。スペイン予選は
3日間、1日、2日は講習会です。その後、3日目にファイナリスト10名に
よる予選大会があり、チャンピオンは矢ノ目さんという日本人寿司シェフに決
まりました。日本人がスペイン代表?と思われるかもしれませんが、「スペインで
寿司シェフとして活躍している彼はスペイン人だ!」とみんな祝福していました。
さてこの本選ですが、スペインのローカル局での中継や全国紙などの取材もあ
りました。だた選手や関係者以外に参加できるのは、スポンサーや招待者、プ
レスなど限られていたので、(スペインにしては)至って落ち着いた雰囲気でし
た。初めは課題の江戸前にぎり。巻一本と握り7巻。ネタも決められています。
10分以内で作り、その後の清掃も審査の対象です。普段は寿司シェフやグルー
プのリーダーとして働いている彼らも緊張のためか、手が震えています。にぎ
りの大きさがまちまちだったり、課題のネタを抜かしてしまったり、見ていて
私まで緊張してしまいます。外から声をかけることはもちろんできないので、
ミスを見つけても「気づいて!」と心のなかで願うばかりでした。
次は自由課題。1時間で合計20巻の創作の盛り合わせを二皿作ります。この
イベントがノルウエー政府の後援であることもあり、必ず4巻はサーモンを使
用しなくてはなりません。それでも自由課題になって、皆ずっとリラックスし
力を発揮しているようにみえました。なんだかスペインだなぁと感じてしまい
ましたね。ファイナリスト達が調理をしている様子を審査員は、順に回ってチ
ェックをしています。1時間の終了後には、調理後のキッチンや包丁がきちん
と研がれているのかなども確認していました。
その後は、審査員による一皿ごとの審査と実際にその内の一貫を試食します。
私は審査員の方々の後ろについて、どんな評価かを受けているのか聞かせてい
ただくことができました。これは本当に勉強になりました!昼食を挟んで長い
協議の末、優勝者が決まったわけです。ワールドチャンピオンは、11月に日本
で決まるそうです。もちろん私はスペインを応援しちゃいます。
(大会の結果についてはこちら!)
ん1? 寿司に果物? スペイン人のお寿司、気になります
私は日本食材の輸入に関して長年仕事をしてきましたので、日本の色々なメー
カーさんとお会いする機会があります。「ロンドンでは○○が流行りです。次は
スペインでも流行間違いなし!日本食=寿司というのは古いですよ」と言われ
ることもあります。確かにロンドンやパリではスペイン以上にバリエーション
のある日本食が流行り、日本から大手の外食産業の進出もニュースになります。
でも、種類や調理法は違っても米を食べ、イカもタコも常食、北にある海岸は
北陸のようなリアス式でおいしいマリスコ(魚介)が採れ、日本では専門問屋
もあるほどのマグロの養殖も盛んなスペインでは、SUSHI は不動の日本食ナ
ンバーワンです。
確かにナンチャッテもたくさんあるけれど、スペインにいらしたらスペインの
SUSHIを試して見る価値もあると思いますよ。今回のお便りは、スペインの
SUSHI応援になっちゃいました。Reikoさんも東京で色々なイベントに参加さ
れたようですが、どんなイベントが印象的でしたか?
Miya
スペインのチョコレート界の大御所、ラモン・モラートさん
Miyaさま
こんにちは、Miyaさん。そうイベント目白押しで、どれを紹介していいものか
…。でも、やはりスペインがらみのイベント報告をしましょう。私はスペイン
に編集部がある「so good」という製菓専門誌に記事を書いているのですが、そ
の縁で知り合ったAndres Lala(アンドレス・ララ)さんというパティシエに
招待され、ヨーロッパのチョコレートメーカー、「バリー・カレボー」日本支社
(チョコレートアカデミーと呼ばれる、研修施設でもあります)のイベントに
行きました。
スペインから、ショコラティエの大御所、Ramon Morato(ラモン・モラート)
さんもやってきて、アンドレスさんと共にそれぞれ5皿からなるデザートコー
スを披露しました。使うのはもちろんバリー・カレボーのチョコレート。そし
て最後を締めくくる1皿には、2人の“気になる野菜”が使われました。すべ
てのコースをご紹介したいところですが、今日は特に目を奪われた「キャビア」
と、最後に登場した「Invasion of the plants(植物の侵略)」というテーマのも
とつくられたプレートデザートのことを話しましょう。
ココナッツ風味のキャビア by ラモーン氏
さて、おなじみの丸い缶に入ったキャビアです。でも、よく見るとチョコレー
トと書いてあるでしょう? 2人のパティシエはこの日のイベントのために、
缶まで作っちゃったそうです。青いのがモラートさん。キャビアはココナッツ
味。缶の中にはホワイトチョコレートとライムのムース、バジルのゼリー、コ
コナッツ風味のクランブルの層が入っていました。缶の青はバルセロナのイメ
ージカラーなんですってね!
ララさんの日本を意識した赤缶キャビアは、ラプサン・スーチョンというクセ
の強い紅茶のキャビア、チョコレートのクリーム、キャラメルのクリームの組
み合わせです。コニャックを効かせ、「葉巻とコニャックを楽しむ大人」をイメ
ージしたといいいますが、ラプサン・スーチョンで葉巻を表現とは! エル・
ブジにもいたことのあるララさんならではの、度胆を抜く、斬新な味わいでした。
最後を締めくくるプレートデザートは、「ビーツ」を使ってショッキングピンク
の一皿を作ったのがモラートさん。このモコモコが「ビーツのスポンジ」なん
ですが、電子レンジで作るとこういう不思議なテクスチャーになるんですって。
ムースの土台になっているのは、ピンクペッパー味の塩入りショートブレッド。
ムースはもちろんビーツです。白いのがクリームチーズです。攻めてるピンク!
お菓子というと淡いピンクでかわいらしさ演出…ということが多いですが、物
静かなモラートさんの、隠されたスペイン人的情熱!?を垣間見た気がします。
ララさんが選んだ植物は「ワサビ」。抹茶のケーキに青りんごのソルベ、ホワイ
トチョコレートでミルキーな甘みをプラスしながら、仕上げにおろしたてのワ
サビをほんの少しだけ添えるという離れ業!
Miyaさんも言っていましたが、イカもタコも食べるスペイン人は日本の食材を
使う勘どころを押さえているなと思いました。日本とスペインが組めば、世界
を驚かせるクリエイティブな食の世界を展開できそうです。私たちもその一部
になりたいものですよね。では、またエキサイティングな食情報を探しましょう♪
Reiko