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スペインの海辺のリゾート地、「アリカンテ」 [地方料理]

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海辺の街、アリカンテ。さすが海辺の街、シーフード満載の屋台です

 

Reikoさま

今年はマドリード、例年になくとても暑いです!
と思っていたら世界的にも暑い夏なんですね。そこで、マドリードから離れて
海辺の街アリカンテから暑中お見舞い申し上げます。

 

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市庁舎前は大混雑。夜通し楽しんだ観光客たちでしょうか…

 

今年の6月に仕事で2回、アリカンテに行って来ました。アリカンテまでは
2013年に開業したスペインの新幹線AVEで2時間ちょっとです。今まで周
りから「アリカンテ」の名前は聞いていましたが、行くのは初めて。
こんな近くに海があったんだ!というわけでReikoさんご紹介したいと思います。

 

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サン・フアンはスペインでも有名なアリカンテのお祭り。こうしたオブジェが街の随所に見られます 

 

2度目に出張することなった23日から25日はアリカンテの火祭りSAN
JUAN(サン・フアン)。アリカンテで一番大事なお祭りです。これを見に行く
ために出張したわけではないのですが、街中お祭りで浮き立っています。この
モニュメント、24日の夜24:00に火が放たれます。
今まで火祭りというとバレンシアの春の火祭りしか知らなかったのですが、
お隣のアリカンテでは、6月に開催されていたのですね。

 

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生ハム、チーズに揚げたピーマンをのせた、スペインのオープンサンド「コカ」。 鮮度のいい食材をパンにのっけただけだけど、激しくそそります

 

そしてメインの通りは全て通行禁止。通りにはテーブルを並べて即席野外レス
トランになります。小魚やイカのフライや色とりどりのパエジャ。生ハムや薪
で焼かれた肉やチョリソ。まさにスペイン料理でしょ?

 

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大人気のレストラン、EL PORTAL! 熱気がつたわってきます

 

この野外レストランにはダンスフロアやステージもあり、大人から子供まで一
晩中楽しむそうです。

 

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EL PORTALにて。デ二アの海老がでーんと入ったアロス・アバンダ

 

でもね、今回はお仕事。この楽しそうなレストランに行く時間はありません。
その代わりアリカンテで一番と言われるレストランEL PORTALで夕食です。
以前の出張で親しくなったシェフが言うには、今夜は3回の予約がすでに満
杯。それでも人が外まであふれています。スペインの料理をベースにどの皿も
洗練され他美味しい料理の数々。

 

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生ハムとアリカンテ名物の塩漬けシーフード「サラソーネス」。この塩漬け缶詰の中身はイワシ

 

その夜は、音楽に花火が一晩中止むことはなく、街の中心地での滞在だった私
達は、眠ることができませんでした。

 

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このオブジェも火にくべられてしまったのでしょうか… 

 

翌朝、早くにせめて仕事前に散歩しようと外に出ると、海岸からたくさんの人
達が歩いてくるのにびっくりしました。昨夜は海岸で一晩中すごしたんでしょうね。

もう十分暑いけど、本格的に夏の到来ですね。スペインらしい夏の風景、
お届けします。Reikoさんの夏のご予定は?

 

 Miya



from madrid to tokyo

 

Miyaさま

 

暑中お見舞い申し上げます。私は残念ながら横浜の自宅からです。
今日はとても暑いです。日本も九州あたりは早くも猛暑日が続いて、
「今年は7月なのに涼しいな」とのんきに構えていたのも今週までかもしれません。

アリカンテ! 聞いたことがあるようなないようなスペインの街。
ヨーロッパの海辺のリゾートというと、コートダジュールがすぐに浮かびますが、
アリカンテはスペインの人々だけでなく、ヨーロッパの他の国からも
多くの観光客が訪れる街のようですね。

では、ちょっとアリカンテについてお勉強。

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あたりまえですが、地中海沿岸の街。そして、オレンジやパエリヤで有名な
バレンシア州のALACANT県の県都のALACANT。アリカンテだけれど、
スペルはちょっと違うんですね。

アリカンテの名物料理トップ10をこちらのサイトで見つけました。
http://www.mydestination.com/alicante/6179450/top-10-regional-dishes

1位 パエリア
2位 トゥーロン(ヌガー)
3位 デニア海老(アリカンテ県の街、デニアで獲れる海老)
4位 アロス・ア・バンダ(魚だしで炊いた米料理)
5位 ブニュエロ(スペイン風ドーナツ。ホットチョコレートと食べるのが最高!)
6位 オジャ・チューラ(肉やソーセージ、豆、米、じゃがいもなどが入った煮込み)
7位  サラゾーネス(塩漬けの魚。まぐろあり、いわしあり、たこあり)
8位 アリ・ペブロ(料理名はニンニクとピーマンなのだが、主役はうなぎの稚魚)
9位 エスガラーと(赤ピーマンとタラの料理。パンにのっけて食べる) 
10位 アーティチョーク 

 

前回のオジャVSカルドッソを読んでくださった方はピンと来てくれたでしょうか?
6位のオジャ。そして、やはり米料理が豊富なバレンシア州らしく、お米の
入った料理がいくつもランクイン。

そして、次に気になったのがMiyaさんが乗ったという、 AVE。

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http://www.railguide.jp/train/ave/ より

マドリード、バルセロナ、セビリヤ、コルドバ、サラゴサ、タラゴナなど
スペインの主要都市間を最高時速300㎞で走る「スペイン特急」。 
マドリード-バルセロナ 2時間38分
マドリード-コルドバ   1時間42分
マドリード-サラゴサ   1時間18分

だそうです。やっぱり、マドリードとバルセロナは東京―大阪的な
距離なんだな。私がスペインを旅行するときには絶対に利用したいです。
とにかく車窓からの景色を眺めて旅をするのが大好き!

じゃあ、今年の夏はスペイン列車の旅に決定! と言いたいところですが、
それは夢に終わりそう…。私の夏休みはいったいいつとれるのでしょうか…

次回もスペインの夏を感じさせるお便り、お待ちしています!

 

Reiko 


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東京のスパニッシュレストラン オジャ VS カルドッソ [スパニッシュレストラン]

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「タパス盛り合わせ」はスペイン料理入門編といったところ
 
 
Miyaさま

こんにちは。天気のいい週末です。梅雨入り直前、空気が乾いて、新緑が美し
い貴重なシーズン真っただ中の日本です。

インドア派の私ですが、こんなに天気がいいとさすがに出かけたくなります。
ということで、美術展を観に銀座にでかけ、夜はスペイン料理を食べることに
しました。
 
 
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銀座・コリドー街にある「バル・デ・オジャリア」に行ってきました 
 

先日のモルシージャのお話を聞いて、ぜひとも食べたくなりました! そこで
選んだのは銀座にあるBar De Ollaria(バル・デ・オジャリア)です。先日の
手紙の中で、モルシージャにパクチー山盛りにした私のようなアジア食もヨー
ロッパ食も大好きな人間にとっては、超そそる一皿を看板メニューにしている
店です。
 
 
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カウンターの向こうの壁にはシェリーが天井まで並んでいます
 

このお店、シェリーの品ぞろえでギネスに認定されているんですよ。なので、
はじめにカヴァを飲んでから、あとは¥1500のシェリー3種類飲み比べセット
(辛口編)で食事をしました。日曜18時の銀座コリドー街はみ●り寿司に行
列が相変わらずできている以外は、人通りも少なく、「おっ、ここはトルコ料理
か」「オイスターバーもあるね」と、のんびり店の物色もできましたよ。どこも
入口は狭いけれど、奥行きのある店づくり。バル・デ・オジャリアも長いカウ
ンターと壁際のソファ席が2列になっている状態で、お店の人が「3名様です
か? うちの店だと横並びになってしまいますがいいですか?」と電話で話し
ていて、この説明、いつもしているんだろうな~と思いました。
 
 
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気温が高い季節に嬉しいガスパチョのお通し。カヴァとともに
 

カヴァと共に、お通しのガスパチョがやってきました。日本の梅雨にもガスパ
チョは効く! 腹ペコ2人は盛りのいい「タパス盛り合わせ」を“とりあえず”と
注文。ベジョータのイベリコハム、いろいろオリーブ、トルティージャなど7種類
くらいのって¥1850です。ハム以外はそこそこに味ですが、お腹は落ち着いた
かんじ。トルティージャってなかなかおいしいものに出会えません。冷たい
からかな? できたてを食べないものなんですか?
 
 
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「モルシージャとコリアンダーの山盛り」は¥1250。モルシージャとの出会
い!なんだか、何かに似ている懐かしい味。「血のソーセージ」と聞くと、えぐ
いものを想像しますが、お米と一緒になっているせいなのか、火がよーく通っ
ているせいなのか、ほくほくっとしたおいものような(?)、それでいてお酒と
の相性がいい適度なクセがあっておいしかった!山盛りコリアンダーも嬉しか
ったのだけど、これはスペインでもありの組み合わせですか?
 
 
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左から右へ、コクが増すシェリー3種類飲み比べセット
 
 
シェリーは辛口3兄弟。シェリーの名前って、製法の名前なんですね。ぶどう
の名前がつくワインとは違うんですね。この日のセレクションはマンサニージ
ャ、アモンティヤード、オロロソ。順番に色が濃くなり、味も濃くなり。オロ
ロソなどは最後に頼んだカジョスとよく合いました。
 
 
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スペイン版モツ煮込み、カジョス!
 

本当は店名になっている「オジャ」で締めたかったのですが、カジョスが捨て
がたく、最後はこの内臓と豆の煮込みにしました。
 
 
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仕事帰りにシェリーと一品料理をサクッと楽しみたい店でした
 

19時を過ぎると、常連さんのような人たちが集まり、たちまち狭い店内がにぎ
やかになりました。スペイン好きというよりは、カウンター好き?(笑) 飲ん
でいるのもビールだったりして。でも、本場のバルように仲間と一杯やって、
さっくり帰る…みたいな雰囲気は好感度が高いです。今度は平日の夜に行って
みます!

ところで、Miyaさん、謎で終わってしまった「オジャOlla」ってスペインで
はポピュラーですか? どんな食べ物なんだろうな。鍋料理だって書いてあっ
たけど。まだまだ食べたことのないスペイン料理がいっぱいです。


Reiko

 
 
from madrid to tokyo
 
 
 
 
 
 
 
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カルドッソの鍋。脚の長いダッチオーブンのよう。これでスープと米を煮る 
 

Reikoさま

もう日本は梅雨のシーズンですね。スペインは梅雨がなく、乾燥しているので
すが、ここ数日は強い雨が降っては1時間程度で止む…なんて日が続いていま
す。マドリードでは珍しいです。

Reikoさん、モルシージャを食べに行ってくださったのですね。でも、パクチ
ーと一緒とはびっくりです。インド人ならぬスペイン人もびっくりでしょう
か! コリドー街という名前も懐かしく読ませていただきました。お店の名前
に出てくる「オジャ」はひとつの料理の名前としてはポピュラーでなないと思
いますけど。そのレストランのオジャという料理も鍋ごと出てくるのか、鍋で
作ったものということなのかわかりませんが、もしかしたら凄くユニークなも
のかもしれませんね。次回、試されたらぜひご報告を。

ところで、日本のおじやのルーツがこのスペインの「オジャOLLA」だという
説、聞いたことありますか? 日本にいた宣教師などのスペイン人達が「アロ
スカルドッソARROZ CALDOSO」を食べているのをみて、「これは何だ?」
と料理の名前を聞き、スペイン人達が使っている鍋のことだと思って「オジャ
OLLA」と答えたのが起源だと言います。どう思いますか?
 
 
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ARROZ SOS...SOSのお米? カルドッソに使うお米
 
 
このARROZ CALDOSOはリゾットよりずっとたくさんスープが入っていて、
まさに日本の鍋料理の〆、おじや…という風貌です。海鮮とかトマト味のもの
や鶏肉の出汁でできたものなど様々にありますが、オリーブオイルで具材を炒
めてから出汁で煮るので、その点が少々違いますが、まさに日本人の私達には
ホッとする料理でもあります。スペインでは米料理というとパエジャが有名で
すが、米料理のレストランに行くとパエジャと同じくらいカルドッソのメニュー
が載っていたりします。たまたま、久しぶりにカルドッソを食べにいきました。
この鍋、見てください。いかにも薪をくべたかまどや野外で使いそうでしょ?
この鍋いっぱいで2人分なのです。今回は店のおすすめで小エビとサフランで
す。海鮮の出汁が効いていて、サフランの香りとトマトの酸味もあり、とって
も美味しかったです。
 
 
 
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パエリアだけじゃないスペインの米料理。おいしいだしを吸ったカルドッソ食べてみたい! 
 
 
ただ、この店に来るたびに「絶対食べきれないから少しにしてね」と言うのに、
その度に「ok! でも、2人分なんてすぐなくなっちゃうヨ」と、結局はどんな
に勧められても他の料理は頼まず、美味しい突き出しだけで我慢して、OLLA 
がきたら一気に食べ始めます。なにしろのんびりしているとお米がどんどんス
ープを吸っていくら食べても減らない状態になってしまうのです。店によって
は鉄の両手鍋で持ってきたり、素焼きの器に入れてきたりしますが、もしスペ
インで米料理を食べる機会があったら、カルドッソもお勧めですよ。

Miya


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スペインの血のソーセージ「モルシージャ」 [肉]

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Reikoさま

ゴールデンウイークもとうに過ぎましたが、Reikoさんは、どんなふうに過ごされま
したか? スペインも週末が被って5月1日から3日まで久々の3連休となりまし
た。どこか行きたい…と思いつつ、普段できない?というかサボっているあれこれで、
結局はマドリードでダラダラ過ごしてしまいました。

ところで、この前はせっかくスペインのエンブッティードスについて、書いていただい
たのにお返事が脱線してしまいましたね。Reikoさんが詳しく調べてくれたので、今
回はエンブッティードスの中でもスペインのMorcillaモルシージャを紹介しようと
思います。

この黒くてなんだか他とは違う存在感を放っているのがモルシージャ。豚の血から
作るソーセージです。主に12月頃、スペインの農村部ではマタンサというお祭りを
行うところがあるのですが、これは豚を屠殺して保存の為にハムやソーセージにす
る行事です。残酷にも感じますが、余すところなく利用するということで血もソーセ
ージにしたのだということです。
 
 
 
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モルシージャ デ レオン
 
 
Reikoさんは、血のソーセージを食べられますか? 確かフランスにもありますよね。 
私はモルシージャ、大好きです。スペインには大きく分けて、三種類のモルシージャ
があります。一つは「モルシージャ デ ブルゴス」というお米入り、もう一つは玉ねぎ
入りの「モルシージャ デ アストゥリアス」、そして最後は「モルシージャ デ レオン」
は、ソーセージの形ではなくパテ状です。ブルゴス、アストゥリアス、レオンはいず
れもマドリードよりも北にある都市や地方の名前です。もちろんその他の地方でも
モルシージャは作られています。脂肪を多めに入れて燻製し、薄切りにして食べる
タイプもあります。

マタンサをしている場所では、それぞれに配合やレシピがあるようですが、私はバ
ルやレストランで食べたり、家でのおつまみや料理に使います。ただ、パテ状になっ
ているのはあまり見かけないかなぁ。例えば玉ねぎ入りは、白いんげん豆などと一
緒にスペイン風の煮込み料理には、欠かせません。このモルシージャと煮込み用の
チョリソソーセージを入れば、それだけでスペインの味! たくさんの香辛料を使っ
ていますから美味しいのですが、言って見れば「スペイン風の出汁」がでるわけで
すね。また、お米入りは輪切りにして焼いて食べることが多いです。バルではさっと
揚げて出すところもあります。血というと強烈なイメージですが、どのモルシージャ
にも実際には肉や脂身、香辛料もたくさん使われていてるので、臭みもなく、お米入
りなんかはモチモチした食感があります。
 
 

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左が玉ねぎ入り、右のごつごつしたのが米入りのモルシージャ 
 
 
実際に家で買うのがこれ。赤ワインやビールと合いますが、白やシードラにも良く合
うような気がするのは、私だけ?外はカリッと焼いて中はモチモチ、貧血の女子にも
お勧めです。
 
 
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モルシージャはブルゴスのSUSHIだ!!というポスター
 
 
そういえばブルゴスのモルシージャのこんな面白いポスターがありました。「モルシ
ージャはブルゴスのSUSHI。他のエンブッティードスは、嫉妬してます」、というよう
な意味ですが、スペインでもSUSHIは人気があるのでそれに引っ掛けているんで
しょうね。確かにお米を使っているし、SUSHIといえば巻き寿司を想像するスペイ
ン人が多いから、輪切りにしたモルシージャの形状が似てないことも…いや、やっ
ぱり似てないけど。

もし機会がありましたら是非お試しを〜!

Miya

 
 
from madrid to tokyo
 
 

Miyaさま

モルシージャ! おいしそうです。血のソーセージと言えば、フランスのブーダンノ
ワールが一番、身近かな。といっても、もちろんめったに食べませんが。りんごのピ
ューレと一緒に食べるのが定番のような気がします。
 
日本でもだいぶツボなスペイン料理が食べられるようになったと思っていたけれど、
モルシージャは私も食べたことないと思います。でも、検索してみると・・・こんな店
ありました。コリアンダー好きなので、すごく引力のある一品。本場にあるかはわか
りませんが…。
 
そして、お取り寄せもできる模様。さすが、「ハイ、食材室」! チーズをよく取り寄
せていますが、スペイン食材もあったとは気づきませんでした。Miyaさんのお手紙
にあった「スペイン出汁」が出るというくだりに釘づけになってしまったので、ぜひ買
って、煮込みにしたいです。

そして、こちらのお店など、もういんげんと煮込んだアストゥリアス風の缶詰になっ
ておりました。「すぺいん食卓」というお店。

血と香辛料とお米・・・モルシージャの味は未知です。でも、これを置いてあるス
ペイン料理店は本格的!と考えていいのでしょうか?  SUSHI?似てないことな
いと思う。逆にSUSHIがそこまでスペインに入り込んでいるのもちょっと嬉しいです。

5月は疲れが出る月ですが、モルシージャの煮込みでスタミナつけたいです! 
マドリードの暑さは一段落したみたいですが、夏はこれからが本番、赤ワインのソ
ーダ割り「ティント・デ・ベラーノ」が飲みたくなる季節ですね。


Reiko


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スペイン人はお肉が大好き! エンブッティードス! [肉]

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立ち寄った店に、その日偶然に48カ月熟成(最長!)のハモン・イベリコ・ベジョータが入荷していた! 

Miyaさま

日本は今年も肉ブーム。前回のネギージョの店、「肉酒場エコヒイキ」もそうで
すが、街を歩くと「熟成肉」をうたった店も多いし、ファストフードでも肉押
しメニューが多く、ロッテリアは毎月29日に和牛プレミアムバーガー(お値
段1500円!)を発売。驚いたのは、バーガーキングが4月1日にハンバーガー
の香りの香水を発売したというニュースです。エイプリールフールだっただ
けに、真偽のほどはわかりません。

Miyaさんはお肉好きですか? 私はかたまり肉とか分厚いステーキとか、見て
いるだけでお腹がいっぱいになってしまいます。でも、生ハムやソーセージ、
サラミは大好き。スペインバルが流行りだしてから、イベリコ豚の原木を置き、
そぎたてを出す店も増えました。

なにしろこのブログを2年半以上やっておりますが、スペインに行った経験は
1度。でも、おいしいものをたんまり食べさせてもらえた、幸せ出張でした。
よく覚えているのが、レストランのテーブルに山盛りになった揚げた豚の脂。
カリカリして味わい深く、止められませんでした。

 

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48ヵ月熟成のハモン・イベリコ。一皿1800円の価値ありでした

 

ということで、スペインの加工肉を今回のテーマにしたいと思います。わかり
やすい説明をネット上で見つました。
http://www.tienda.com/dons-travels/chorizo.html

***********************************
チョリソやソーセージ類をスペインではぜんぶひっくるめて「embutidos(エ
ンブッティードス)」と言います。バラエティは豊富で、太いもの細いもの、プ
レーンな味にスモークされたもの。タパス用には脂の少ないもの。シチューや
グリルにはこってり脂のあるもの。スペインのチョリソはメキシコのチョリソ
に比べると、細かく挽いた肉を使っています。スペインのチョリソの特徴はま
ず肉は豚肉が基本。調味料には辛みのないパプリカ、ニンニクを使い、そのま
まアペタイザーとして食べるなら堅めに仕上げ、料理用にはやわらかめに仕上
げます。チョリソが赤いのはピメントン(スペインのスモークパプリカ)が入
っているからです。ピメントンは赤い色と風味をつけるだけでなく、含まれる
油分がソーセージを冷蔵しなくても長持ちさせます。冷蔵設備がなかった昔に
はピメントンが役立ちました。

その他のエンブッティードスには、「サルシチョン」、「ロモ・エンブチャード」が
あります。「ロモ」は豚ロース肉を風で乾燥させた加工肉。脂身をすべて取り
除いた肉をチョリソと同じような調味料でマリネします。肉を牛肉のケーシン
グ(皮)に詰め、軽くスモーク、または3~4ヵ月風にさらします。
サルチチョンはイタリアのサラミに似ています。チョリソと違うのはパプリカ
が入っていない点ですが、黒コショウは入っています。カタルニア地方のサル
チチョンにはワインも入っています。
***********************************

そしてハモン(=ハム)もありますよね。有名なのはハモン・イベリコ、ハモ
ン・セラーノ。日本ではイベリコハムというと、「どんぐりで育った豚のハム」
と思っている人が多いと思います。ハモン・イベリコはイベリア半島で育った
豚を使ったハムで牛肉のように赤いのが特徴で、セラーノは白豚。どんぐり豚
のハムはハモン・イベリコ・デ・ベジョータを指すんですね。
あの香り! あの品のいい脂!合わせるなら白ですか? 赤ですか? それと
も泡? Miyaさんが好きなEmbutidosと食べ方をぜひ聞いてみたいです。

Reiko

 

from madrid to tokyo?

このどんぐりを食べているのがベジョータ.JPG
このどんぐりを食べて育ったのだが、ハモン・イベリコ・ベジョータ?! ありがとう!と言ってしまいます

 

Reikoさま

お返事がすっかり遅くなりました。

そして、お肉やソーセージのお返事を書く前に4月13日から16日まで、マド
リードで開催されたサロン・ド・グルメという展示会の報告をしますね。私が仕事
をしている日本食材の輸入会社は、昨年の同じ展示会で、日本政府主催の日本
パビリオン内に出展したのですが、今年はなぜか急に単独での出展が決まり、
準備の時間も取れず、あたふたしましたが、なんとかブースを立ち上げること
ができました。

 

イタリアのブース.JPG ポルトガルのパビリオン.JPG
イタリアパビリオンにはピッツァ窯。             ポルトガルパビリオンには、こんなかわいい演出が

 

この展示会は今年で29回目、今年はポルトガルが招待国となっていましたが、
その他にもイタリア、フランス、カナダ、スイス、ポーランド、エクアドルな
どが出展していました。

一方、スペインでは各自治州がパビリオンを作り、名産品を生産者や販売会社
と共に紹介しました。この展示会はプロ向けなので、基本的に商談ありきです
が、各ブースでは商品の試食や試飲、またショークッキングや一部の場所では、
学校単位で小学生を招いたセミナーも行われていました。

 


カスティーリャレオン.JPG ブルゴスの肉.JPG
カスティーリャレオンのパビリオンと、カスティーリャレオン・ブルゴス県のお肉[ぴかぴか(新しい)]

 

で、Reikoさんが日本でのお肉ブームについて書いていましたが、この展示会
でも肉を始め「エンブッティードス」と呼ばれるハム、ソーセージの類がたくさん紹
介されていましたよ。何しろスペイン人は肉をたくさん食べますから。

今年は見かけませんでしたが、数年前から日本の和牛がEUでも解禁になると
いうことで、大きな話題になり、昨年の日本パビリオンでもショークッキング
と試食が人気を博していました。ただ、日本政府も力を入れていたようですが、
思ったほどには伸びていないようです。スペインの肉は赤身が主流、硬さはあ
っても、味の濃い肉です。少なくとも私の周りのスペイン人は、「和牛は一度食
べたから、もういいかなぁ。高いしね」だそうです。日本レストランで食べる
だけで、肉屋で買ってまで食べる人はまだ少数派のようですね。私も一度、日
本レストランでいただきましたが、スペイン人化してしまったせいか一切れで
十分でした。

 

バスクのお肉.JPG
バスクのエンブッティードス。いい色しています♪

その代わり、最近は高級な肉屋では「熟成肉」を見かけるようになりました。
温度管理をして3ヶ月程度熟成させるのだそうですが、日本でも流行っている
のですよね。ただし、熟成肉の定義が日本では確立されていないと聞いたので
すが、実態はどうなのですか?

 

ガリシアのパビリオン.JPG バスクのパビリオン.JPG
シーフードの自治州ガリシアと、お肉の自治州バスク サロン・ド・グルメ行ってみたい!

展示会では、ブースで働いていたので、時間がなく、オープン前の時間に見て
回る程度でしたが、改めて感じたのは自治州による資金力の差でした。カルテ
ィーリャレオン、カスティージャラマンチャ、ガリシア、パイスバスコ、アス
トリアスなど、の州は大きなパビリオンを形成していて、肉の他にハムなどの
加工品、ワイン、オリーブオイルや酢、乳製品など農産品やその加工品、海産
物やその加工品を地方の特色を生かして売り込んでいましたが、私の大好きな
バレアレス諸島(マヨルカ、イビサ、メノルカ島)は小さなブースで数種類の商
品を紹介しているだけでした。大手のメーカーは独自にブースを出していまし
たが、よく顔を合わせているのですっかり仲良くなった彼らが言うには

「バレアレスはお金がないからねぇ。でも、何かあったらすぐ連絡して。だっ
て、島のみんなが家族や友達みたいなもんだから話が早いのよ。」密かにいつの
日かマヨルカ移住したいと思っている私。美味しいソブレサダにアーモンド、
ワインだっていけますって、応援大使になりたいものです。
怒涛のような4日間が過ぎ、後処理をしたら次は日本の業者さんとの打ち合わ
せに料理教室開催の準備、出張も入ります。今年は例年になく忙しいのですが、
食べ物関係の仕事についてほんとによかった。とりあえず食いっぱぐれません
からね。ということで報告は以上。

次にスペインのハムやソーセージについてお返事しますね!

 

Miya

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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スペインのスパークリング、カヴァ! リゾットにしてもおいしい! [スペイン料理レシピ]

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カヴァはお好き? カヴァを飲みながら、カヴァを使った料理をしましょう♪?
 
 
Miyaさま

マドリードはミモザ、アーモンドの花の時期でしょうか? 日本は梅が散り、
桜の開花が待ち遠しい季節です。今日、新聞にCREA TRAVELのスペイン特
集の発売が載っていました。Miyaさんとやりとりをしていると、スペインが身
近に感じられ、さらに「今、スペインが熱いんじゃないか」と思ってしまいま
す。
 
 
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深谷ねぎをたっぷりもらったので、「ネギージョ」つくってみました?
 
 
一瞬の思いつきじゃないんですよ。先日、池袋にある「肉酒場エコヒイキ」と
いう居酒屋に行ったんです(余談ですが、今年も日本は“肉”食になりそう)。
看板メニューはシュラスコなのですが、おつまみの人気は「ネギージョ」。わか
るかしら? ネギのアヒージョなんです。

ひと昔前に「スペインの食べ物といったら?」と聞けば、たいていの人が「パ
エリア」と答えたことでしょう。ところがバルがブームになり、すっかりオシ
ャレな居酒屋的に定着した今なら、同じ質問にも「アヒージョ」「タパス」「カ
ヴァ」「イベリコ豚」などという答えが飛び出すはずです。


Miyaさんがレシピを教えてくれた「カジョス」の回はアクセス数がかなり伸び
ました。スペイン料理が親しまれ、もっとよく知りたいと思っている証拠ですね。
この間、テレビで見たのですが、マッシュルームに楊枝が2本クロスしている
料理(名前を忘れました)はあの2本を上手に利用して、笠の中のソースを味
わってからマッシュルームを食べるって初めて知りました!
 
 
PIC000164.jpg?
こちらもスペインにはない「タコとじゃがいものアヒージョ」?
 
 
アヒージョに戻りますが、あるコーヒーチェーンのサンドイッチには「アヒー
ジョソースで和えたエビ」なんてのもあります。その正体はガーリックとアン
チョビを入れたオイルで和えたものでした。私もなんちゃってアヒージョは最
近の石窯パーティの常連です。これはタコとじゃがいも。ガリシア風??

そして、こちらはいただいたネギがたくさんあるので、エコヒイキの真似をし
てみた。ネギのアヒージョです。

Miyaさん、アヒージョって家庭でもつくるものなのですか? 定番はやっぱり
エビ? 材料はオリーブオイルとニンニクとアンチョビだけでいいのかしら? 
こうして書いていると、シュワシュワ(=カヴァ)が飲みたくなってきた! シ
ュワシュワに一番合うおつまみってなんですか? お返事、楽しみにしていま
す。

Reiko

 
 
from madrid to tokyo


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カヴァのリゾット ケチらず、たっぷり入れるのがおいしさのポイント
 
 
Reikoさま

この数日、日中は23度にもなったマドリードですが、今日あたりからまた寒
さが戻ってきました。3月にはまるで5月のような天気になったり、5月なの
に3月みたいに肌寒くなったりするのは普通です。そしてセマナ・サンタ(イ
ースター)は、いつも天気が悪いのです。さて今年はどうかな。

ところで、日本ではアヒージョがはやっているのですか? そういえばよく聞
きますね、そのワード。それにしても、エビとマッシュルームのアヒージョし
か知らない私にはネギのアヒージョなんて、驚きです。そして、アンチョビも
使うのですね。試してみたーい。
 
 

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これがアヒージョに使う陶器「カスエラ」。Miyaさん所有?
 
 
スペインのアヒージョはにんにくとオリーブオイル、イタリアンパセリと塩だ
けなので、びっくりです。
アヒージョって、オイルが美味しいですよね。ぐつぐつ煮立ったオイルにパン
を浸して、食べるともうやめられません。私がよく行くBARはエビのタパス
の専門店で、ここにはアヒージョ食べに出かけるようなものです。家で作るこ
ともありますよ。専用のカスエラ(耐熱用陶器)もあります。

Reikoさん、カヴァがお好きなんですね。私も実は大好きです! 外でのいっ
ぱい飲むのもいいですが、家でカヴァを飲むときには定番になっている料理を
教えますね。


① まずは鍋にオリーブオイルを2回まわし入れて、みじん切りの玉ねぎを
  1個分入れたら弱火にかけます。
② 透き通っきたらリゾット用米200gも入れて、焦がさないように炒めます。
③ 全体にオイルが回ったら、カヴァを思い切って500cc。残りのカヴァを
  飲みならが(♪)、ゆっくり混ぜてアルコールを飛ばします。水分が飛んで
  煮詰まってきたら、鶏がらスープ1リットルを数回に分けて混ぜながら、
  25分位。ここで、もし鶏がらスープに塩が入っていなければ少々塩を加え
  てください。でも本当に少量ね。
④ 米がアルデンテになる寸前に生クリーム100cc,粉チーズ100g加えたら出来上がり。
 
 
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リゾット用のお米
 
 
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くつくつ煮えておいしそー。仕上げは生クリームと粉チーズ
 
 
作りながらオリーブの実などつまみながらカヴァを飲むので、出来上がること
にはちょうどいい気分になっています。

これもキッチンドランカーっていうのでしょうか!?


Miya

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鶏卵素麺をvi de gel とともに [スイーツ]

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鶏卵素麺、もとをたどればポルトガルの「fios de ovos」。
 
 

REIKOさま

日本のバレンタインデーはいかがでしたか?
スペインでは日本のようなバレンタインはなく、言うなればカップルの日です。チョコレ
ートのように特化して売られる商品はないようですが、赤やピンク、黄色などのバラを抱
えて街を歩くお兄さんたちをたくさん見かけました。「美しい彼女に」とカップルに売る
んですね。翌日になるとお兄さんたちは、見事にいなくなります。
 
ところで、1月の末に知人が日本から嬉しいお土産を持ちかえってきました。
REIKOさん、鶏卵素麺はご存知ですか? 子供の頃、どこかで食べた覚えがあるのですが、
どんな経緯だったかは全く覚えていません。ともかく不思議なお菓子だなぁと思ったこと
が印象に残っていたのですが、鶏卵素麺と再会したのはつい数年前のことでした。

実は、そのずっと前、初めてポルトガル旅行した時に、鶏卵素麺のルーツとも言えるお菓
子に出会いました。カステラや天ぷらのルーツがポルトガルにあるとは聞いていたので、
街のお菓子屋やレストラン、カフェで探してみるのはとても楽しみでした。その中にシュ
ガーグラスでコーティングされた三角錐?のお菓子を見つけて食べてみると、みるみる昔
の記憶が蘇りました。「fios de ovos(フィオス・デ・オヴォス=卵の糸)」というこの
お菓子、中はしっとりとしてかなり甘いのですが、記憶にある鶏卵素麺そのものでした。
そこで、慌てて大きなタッパーを探して壊さないようマドリードの自宅まで持ち帰ったの
です。
 
 
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ウエボス イラードはこんな包装で売っています。日本でもこんなふうに錦糸卵を売ってくれるといいのに… 
 
 
それから気をつけてみるとスペインにもこのような卵黄を使ったお菓子や食品があること
がわかりました。例えば、「huevo hilado (ウエボ イラード=糸状の卵)」。子供の頃、
ハレの日には必ず食卓にのぼる母のちらし寿司に使われていた錦糸卵のことです。スペイ
ンではスーパーや食材店でこんな風に売られています。料理の添え物やタパス、お菓子の
飾りにも使われます。お菓子ではなくておかずに近い扱いかな。色鮮やかなのは卵黄だけ
を使うからでしょうか。
 
 
 
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鶏卵素麺from福岡が、マドリードのMiyaさん宅に里帰り
 
 
 
そして、さっき書いた鶏卵素麺との再会は今から数年前のことです。ある方からのご縁で
現在の三代目当主松屋利右衛門さんを知り、偶然にも友人に日本から持ってきていた
だくことができました。こちらのものと決定的に違うのは甘さ。
本当に上品な風雅な甘さなのです。スペインで大甘なデザートに慣れているので、その繊
細さに驚きました。私が仕事をしているスペイン人の社長達に食べさせてみると、「うん。
これはデザートというより、赤ワインに合うね」とか、「いや、カヴァに浸して食べてみ
たい」と盛り上がり、「輸入は可能?見積もり取れる?」と言い出したのです。残念なが
らそれは無理。 

 
 
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vi de gel。これはゲヴュルツトラミネールですが、リースリングもあるそう。どちらも鶏卵素麺に合いそうです

 
 
それから今年の1月を含めて2度、鶏卵素麺はスペインの私のところに里帰りしてくれま
した。今回は、思い立って「vI de gel」 というスペインの甘いアイスワインと合わせて
みました。小さな器に盛り付けて冷えたワインに浸したのですが、とても上品なデザート
が出来上がりました。子供の頃、カステラの包み紙に書いてあった「南蛮渡来」の文字と
エリザベスカラーと髭が印象的な南蛮人のイラスト、思い出しました。そういえば金平糖
のルーツも南蛮ですね。心当たりがあるので、そのうちルーツを見つけに出かけてみます。
そのうちReikoさんと南蛮菓子のルーツを探す旅に行きたいですね。

Miya


P.S.
ところで、松屋利右衛門さん。お若いのにご苦労を重ねていらっしゃいます。いつかスペ
イン、ポルトガルに視察にいらしてくださるそうですが、その時のコーディネートはぜひ
私にとお願いしています。
 
 

from madrid to tokyo
 
 

 
 
Miyaさま

鶏卵素麺と甘口ワイン! 日本では到底、思いつかないような組み合わせですね。日
本の繊細な味とスペインの情熱的な料理のどちらも知りつくつMiyaさんならではの、
新しい鶏卵素麺の楽しみ方だと思います。

さて、鶏卵素麺と言えば九州。私には福岡に住むライター仲間がいて、九州にある「シ
ュガーロード」の旅に案内してもらったこともあります。イギリスの食研究家でもあ
り、腕のいい編集者でもあり、なにより食いしん坊仲間です。今回はその羽根則子さ
お呼びして、鶏卵素麺をお勉強してみることにしました。

私:羽根さん、このたびはありがとうございます! しかも、鶏卵素麺までいただい
ちゃいました。今日はいろいろおしえてくださいね。

羽根さん:
鶏卵素麺は、その字のごとく、卵を素麺状にしたもので、福岡県博多の銘菓として江
戸時代より知られています。製法は、沸騰させた砂糖シロップの中に、じょうろのよ
うな穴の開いた容器に卵黄をくぐらせて落とすというシンプルなもの。落とした卵黄
はそのまま細い状態で固まり、素麺のように仕上がります。鶏卵素麺は口にすると、
その甘さに驚かされます。甘党もびっくりするほどの大甘ぶりで、その甘さは数ある
お菓子の中でも最上級といえるでしょう。
 
 
 
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ナルホド、ナルホド・・・
 
 
 
私:マドリードに住むMiyaさんはポルトガルで食べたフィオス・デ・オヴォスは大甘
だったけど、松屋利右衛門は上品な甘さだと言っていますね。私もひとつ…お、砂糖
がシャリシャリしています。確かに卵の風味も手伝って、脳天を突き刺すほどの甘み
ではありませんね。ところで、鶏卵素麺もカステラなんかと同じく南蛮からやってき
たんですよね? 日本にはいつからあるんでしょ?

羽根さん:
はい、鶏卵素麺、そのルーツを探ってみますと、カステラなどと同様、安土桃山時代
にポルトガルから日本に伝来したお菓子です。当時の日本の海外への玄関口は長崎県
平戸。その後、江戸時代に長崎は出島にその役割が移りました。長崎に伝わったお菓
子がなぜ県を超えて福岡の銘菓になっているかと言いますと、当時の出島は貿易や文
化が繁栄していたことと関係し、ここには多くの人の出入りがありました。ここで鶏
卵素麺の作り方を教わったのが、福岡の菓子職人、松屋利右衛門でした。地元に戻っ
た松屋利右衛門は鶏卵素麺を製造し、藩に献上したところたいそう喜ばれ、福岡藩御
達の菓子商となったのです。そうして鶏卵素麺は献上菓子として知られることとなり、
今に伝わっています。
ところで鶏卵素麺はメキシコ、タイやマカオにもあり、大航海時代にポルトガル人が
伝えたもの。ちなみにポルトガルで鶏卵素麺は、フィオス・デ・オヴォスと呼ばれ、
これは金の糸の意。同じ細い紐状のものをポルトガル人は糸、日本人は素麺を表現す
るあたりもおもしろいですね。ちなみにポルトガルでは、そのまま食べるだけでなく、
ケーキのデコレーションにも使われるようです。
 
 
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ちょっと過剰包装?(笑) なかなか出てこなくて、ジリジリしてしまった石村萬盛堂の鶏卵素麺
 

私:なるほど当初は献上菓子だったんですね。ポルトガルって今でこそ、ひなびた田舎っ
て感じがするけれど、その昔の功績は感謝してあまりありますね。おかげで日本は今やお
菓子大国!
ちなみに羽根さんはどうやって鶏卵素麺を食べるのが好きですか?

羽根さん:
お茶の時間や食後にちょっといただくのがいいですね(量をたくさん食べる類のものでは
ないと思うのです)。併せる飲み物は抹茶、と言いたいところですが、家庭ではむずかし
いので、エスプレッソコーヒーとか(要は濃いコーヒーにするということ)、濃いめに淹
れたほうじ茶が好みです。お酒であれば、ブランデーやウイスキーあたりがいいかと思い
ます。

松野:
ブランデーに鶏卵素麺…うっとりです。今度はブランデー片手に福岡にうかがいますね。
ありがとう、羽根さん!



Miyaさん、羽根さんのレクチャーはいかがでしたか? 金平糖やかすてらのことも今度
聞いてみたいですよね。それよりなにより、羽根さんと2人でマドリードに行き、いろい
ろなお菓子について3人で探求したいものです!!


Reiko


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スペインにもお歳暮があった!景気を映す「シェスタ」の中身 [クリスマス]


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ブルーのライトで照らされた年末年始のマドリード 


Miyaさま

あけましておめでとうございます…は遅すぎますね。もう日本は街中がバレンタインに向けて、どこもここチョコレートのポスターばかりです。
 
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最愛の甥がこなかったので愛情の入らないケーキになった2014年クリスマス 
 
 
Miyaさん、年末年始はどう過ごされましたか? 私の年末年始の献立は毎年、ほとんど変わりません。クリスマスはケーキを焼き、チキンを食べ、大みそかはカニと父の手打ちそば。年始は母渾身のおせち。七草粥を食べ、鏡開きでおしるこを食べる。どこかで、川崎大師にいった両親が大量に買ってくるくずもちも食べます。
 
 
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手前が母おせち、右側3段が市販のおせち。栗きんとんはハンドブレンダ―で楽々できるようになりました 
 
 
今年は3段重のおせちをいただきましたが、今の市販のおせちってすごくよくできているんです。いただいたのは、コロワイドという「北海道」「甘太郎」など、たくさんの居酒屋チェーンを展開する会社のものなのですが、家庭ではとてもできない数のおせち料理が入っていて、味もいい! 毎年、年末になるとデパートのおせち、ホテルのおせち、レストランのおせちといろいろなちらしをもらいます。人気のフレンチレストランでも、クリスマスが終わると店を閉め、おせちづくりに集中すると聞きました。おせちはいまやビジネスチャンス!とばかりにいろいろな業態に注目されているよう。
 
 
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元旦は雪がちらついたけど、2日はこの天気
 
 
今年は珍しく三が日に鶴岡八幡宮(正確には荏柄天神)に行きました。Miyaさん、懐かしいでしょう? 大混雑の小町通りは避け、若宮大路を通りましたが、お正月は車が入らないんですね。らくらく目的地に着きました。

というわけで、私のお正月はいつも通り。マドリードの年末年始はいかがでしたか?
最後になりましたが、今年もおいしいお便り、どうぞよろしくお願いします。


Reiko

 
 from madrid to tokyo
 
 

 
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マドリード・カジャオ広場のクリスマスイルミネーション 
 
 
Reikoさま

遅ればせながら(ホントだ!もうバレンタインですね。)新年あけましておめでとうございます! 今年も美味しいお便り交換をたくさんできたらいいなぁと思います。どうぞよろしくお願いします。

スペインは1月6日までクリスマスが続くのはいつものことですが、この時期にどれだけの海老と、どれだけのCAVA(カヴァ:スペインのスパークリングワイン)が消費されるのだろう…なんて事が頭をよぎりますが、日本ではケーキかな。
 
 
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Miyaさんの自宅には大勢のひとが集まって、おいしい料理を囲みクリスマスを祝ったそう 
 
 

クリスマス、そしてお正月料理、例年のことながら羨ましいです。毎年のことですが、この時期の私は繁忙期で、お休みとはいかないのですが、今回は2度もクリスマスを祝うことが出来ました。まず25日に近所に住む友人一家と。28日に完全帰国してしまうので、お別れ会も兼ねて。小学校低学年と幼稚園児の姉弟が食べ納めとばかりに、たくさん生ハムを食べてくれました。頂き物の高級シャンパンで、日本での活躍と健康をお祈りして乾杯。
 
 
 
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スペインで大好評のショートケーキ。甘すぎないところが、現代のスペイン人にウケる模様 
 

うちの本来のクリスマスをする予定だった28日には若いお友達がワイワイと来てくれました。
スペイン人、フィリピン人、台湾人に日本人、メニューは最近定番の寿司ケーキ、名古屋風手羽先、たこ焼き、サラダに生ハム盛り合わせとかもの照り焼き。チーズに手作りメンブリージョ。ケーキもいつもの通りイチゴとフルーツのショートケーキ。このショートケーキが一番ウケました。スペインにはないし、甘さ控えめがいい!と好評でしたよ。
 
 
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華やいだ気分になれそうな、年末のマドリード。行ってみたい! 
 

大晦日は夕方まで仕事をし、ソル広場のカウントダウンの準備を横目で見ながら帰宅。お蕎麦の代わりに残り物で年越しラーメンを食べて、TV見ながら寝てしまいました。
そして元日に気がついたんです。切り餅ぜーんぶ売ってしまって、お雑煮ができなくなってしまいました。息子よ、ごめん。

日本では、11月ごろからお歳暮商戦が始まると思うのですが今でもそうですか? たしか日本ではお世話になった方、目上の方に差し上げる習慣と思っているのですが、これも変わりませんか?
スペインではやはり同じ時期に「シェスタ」を贈る習慣があります。これはどちらかというと、上から下に、例えば会社が従業員に用意します。もちろん友人たちの間にもあるようですが。私のところにも毎年、長年働いている輸入会社からシェスタが届きます。
 
 
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スペインにもあったお歳暮!「シェスタ」の定番はおいしいものの詰め合わせ
 

内容はワインやカヴァ、ウイスキーなどのアルコール、生ハムのやソーセージ、野菜や魚介の缶詰や瓶詰めにこの前書いたトゥロンやポルボロンなど、クリスマスの定番お菓子の詰め合わせなどなど…これでクリスマスのご馳走は賄えると言うようなものです。バブルで景気の良かった頃は、生ハムの足1本丸ごと入っていたこともありましたが、今は昔。現在はもう少しコンパクトです。ここ数年は、不況のせいで、だいぶグレードが落ちたなぁと思っていましたが、今年はまぁまぁ。まさに景気を表しているような内容ですね。デパートや高級食材店でもこの時期はシェスタを作って展示します。そして、会社持ちで従業員がレストランで食事をすると言うのも定番でした。

私がスペインに移住したての頃から比べると、だいぶ変わりました。バブルとその崩壊もありましたし。日本と同じですね。世界的にはテロ事件や天変地異もありますが、2015年はどんな年になるでしょうか。

スペインの美味しいものたくさん紹介して、幸せな年にしたいですね。
 

miya
 

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ポルボロンだけじゃない! スペインの素朴なお菓子たち [スイーツ]

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右下から時計回りに、ポルボロン、トルタ・ディ・サンティアーゴ、ロスコ・デ・ヴィノ、
パナジェッツ、そしてロスコの中身。
 
 
Miyaさま

 12月に入って、異常気象とも云うべく大雪が日本海側を襲っています。そんな中、念願の蟹食べまくりツアーを敢行、福井県に1泊2日で行ってきました。福井県ってちょっと地味でしょ? でも、おいしいものがたくさんあるんです。蟹やおろしそばが筆頭ですが、水ようかんというのも冬の風物詩。温かいお部屋で水ようかんを食べるのが福井流なんです。かくして、雪を眺めながら蟹を食べ、そばを食べ、水ようかんを食べ、お腹いっぱいの帰りの新幹線では「一本義」のワンカップを飲んで、福井を満喫です。
 
 
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福井のお友達の佐々木京美さんの「水羊羹」写真を借りました。冬に食べるんです!! 
 
 
この福井の水ようかんの、地味だけど黒糖が効いていておいしいかんじ、スペインの素朴なお菓子にも通ずるような…。マドリードでお菓子屋をのぞいたとき、ガストロノミーの世界を刺激するスペインとはまったく違う、地味なお菓子が並んでいてギャップを感じると同時に、昔ながらのお菓子が結局、みんな好きなんだな、と思いました。

日本では残念ながら、スペイン菓子はあまりポピュラーではないですよね。「ポルボロン」は聞いたことのある人もいるかな。あとは、Miyaさんに教えてもらったクリスマスに食べる「トゥロン」、チーズと一緒に食べるカリンのようなフルーツ、マルメロを使った「メンブリージョ」。
 
 
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これが「ドゥルセ・ミーナ」から届いたスペイン菓子セット 
 
 
日本では売っていないのかな、と調べてみると。茨城県にスペイン菓子専門店があったんです! 「ドゥルセ・ミーナ」という女性がオーナーのお店です。彼女はスペインの名匠、パコ・トレブランカ氏のもとで修業されたそうです。せっかくだから、焼き菓子7種のセットを取り寄せてみました。

巡礼地サンティアーゴ・コンポステーラ(行ってみたい!)のお菓子「サンティアゴのタルト」。

マスカットの甘いお酒を練り込んだという「ロスコ・デ・ヴィノ」

もともとは「動物の油脂」が名前の由来になっている「マンテカード」はポルボロンに似ているようです。

サツマイモ入り生地に松の実を加えた、カタルーニャで聖人の日(11月1日)に食べるおい祝いの菓子「パナジェッツ」。ネチャッとした食感が好みです。

マドレーヌみたいなこれは「トウモロシ粉のケーキ」。

Miyaさんにはおなじみのお菓子ばかりでしょうか? どうやらキリスト教にちなんだ祝日に食べるお菓子が多いようですね。スペインでどのように楽しまれているのか教えてください。また、Miyaさんのお気に入りやマドリードならではのお菓子があれば知りたいです。

お返事お待ちしています。

Reiko
 
 
 
from madrid to tokyo
 
 

 
 
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Reikoさま

バタバタしていたらクリスマスになっちゃいます。
お返事おそくてすみません!
美味しい蟹便り、そして水羊羹。なんだか不思議な取り合わせですね。
でも、とっても美味しそう。

マドリードも寒くなり、ガリシアをはじめ北からの海産物がまさにシーズンです。
私の店では1回に1kgのガリシア産生ウニを一日で売り切ります
というか予約販売なので、早い者勝ちです。
Reikoさん、ウニはお好きですか? お好きならぜひ食べさせてあげたいです。
 
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量り売りで買える山積みのお菓子!! 夢のある光景です 
 
 
ところで、Reikoさんが取り寄せた日本で作られたスペイン菓子、いかがでしたか?
この時期のスペインのお菓子と言ったら、もちろんトゥロンも有名ですが、必ず目にするのがポルボロン(polvorones)です。
スーパーやデパートにも山積み、好みのものを量り売りで買います。
 
 
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マドリードの市場のおじさんのおすすめはこの赤い包みのポルボロン 
 
 
Reikoさんが書いているようにポルボロンにも種類があり、私も買って見ることにしました。
市場の中にあるお菓子屋のおじさんに聞いてみると、この赤い包みのがお勧め。
「どうして?」と聞くと「尼さんが手作りしているからさ」ですって。確かに香料も強くなく、抜群のきめ細かさでした。実はいつも頂き物の大量生産品しか食べていなかったので、自分で買ったことはなかったのです。目からウロコでした。

reikoさんの言うマンテカは油分としてラードを使っています。ヘビーと思われるかもしれませんが、スペインでは一般的です。確か中華のお菓子にも油脂分としてラードを使ったものがありましたよね。
 
 
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クリスマスシーズンは各家庭でこうしたお菓子を買っておくそうです 
 
 
少し前は、この時期にスペイン人のお宅に行くと必ずと言っていいほど紙にくるまれたポルボロンやマンテカなどが置いてありました。コーヒーのお供に、また玄関先で失礼する時も「持って行きなさい」と包んでくれたりしたのですが、考えてみると私よりも年配の方ばかり、こんな風習はもうないかもしれませんね。

そういえば私がはじめてポルボロンを食べたのは、20代、東京で働いていた頃です。
同僚で友人でもあるクリスチャンの子と教会のクリスマスの飾り付けを見に行った時でしたね。その時はもっと小さくてホロホロと上品なイメージでした。

今度、家でも作ってみようと思っているのですが、ここしばらくは忙しいのでまた今度ご報告しますね。

 
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これがメンブリージョ。カリンの一種だから、喉にもいい!
 
 
そうそう、手作りといえば少し前にメンブリージョ(membrillo)を作りました。
このメンブリージョは、ハード、ソフト等どんなチーズとの相性も良いし、ナチョラルヨーグルトと一緒に、またローストした肉とも合うスペインの定番の一つです。
メンブリージョとは日本で言うマルメロで、カリンに似ています。
季節は9月から11月ごろまで、八百屋の店先に積まれます。
生で食べることはないのですが、砂糖と煮固めて羊羹のように加工されたものは、チーズ屋さんはもちろんの、スーパーや食料品店でも簡単に見つけることが出来ます。

そして、作り方はとても簡単。せっかくなので紹介しますね。
 
 
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まずはメンブリージョを削るように切る 
 
 
メンブリージョはゴツゴツして硬いのですが、皮をつけたまま芯を避けて削るように切っていきます。
重さを計り、同僚の砂糖と40%程度の水を用意します。
鍋に水とメンブリージョを入れて蓋をし、弱火で15分くらい煮ると串が通るくらい柔らかくなります。
そうしたらミキサーにかけます。裏ごしでも構いませんよ。
 
 
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砂糖と一緒に15分ほど煮たら、ハンドブレンダ―などでピューレ状に
 
 
私はスペインの家庭ならどこにでもあるブレンダーを鍋に突っ込んでペースト状にします。
鍋にピューレと砂糖を入れ、かき回しながら煮詰めていきます。

ブツブツ火山のように煮立ってきますから、火傷したり、焦がさないように気をつけて。
オレンジ色に色が着いて、煮詰まってきたら火を止めます。だいたい30分くらいかな。
あとは型に入れて冷ますだけ。ペクチンが多いので自然と固まってきます。
 
 
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型に流し入れて、冷蔵庫で保存。チーズなどと一緒に食べます 
 
 
冷めたら冷蔵庫で保存しますが、表面が乾かないようにオリーブオイルを塗ることもあるようですが、冷めたらラップを表面に密着させれば問題はありません。糖分も多いので日持ちもします。私はパウンド型で固めています。

このメンブリージョはペクチンを多く含んでいて整腸やコレステロールの低下にも良いと言われています。またカリンと同じで消炎効果もあるそうですから喉にも効くそうです。

reikoさんの福井の水羊羹ならぬマドリードのマルメロ羊羹、この冬は楽しめそうです。
ただし、私の場合はチーズと一緒のワインのお供ですけど。

Miya


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マドリードでぜったい立ち寄りたい修道院のお菓子店 [マドリードの店]

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マドリードにある修道院のお菓子の店 
 
 
Miyaさま

Hola, Miyaさん。秋が深まってきた日本です。明日は連休を利用して家族恒例のりんご狩りです。Miyaさんに以前から「近所に修道院のお菓子屋さんがある」と聞いてから、途端に“修道院のお菓子”に興味が湧きました。

修道院のお菓子というと、真っ先に思い浮かぶのが「バター飴」「トラピストクッキー」です。いっとき、北海道土産などでバター飴が世の中に出回ったことがありませんか? 子供のじぶんはバター飴の「ビミョー」なシュクレ・サレ(甘じょっぱ)な感じが好きになれませんでした。

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教文堂の4階にカフェがあるって知っていましたか? 

で、ふと思い出したのですが、銀座4丁目の交差点に近い「教文堂」という本屋さんの4階にあるカフェのことを。ここではなぜか修道院のお菓子を扱っています。

バター飴でもなく、トラピストクッキーでもなく「トラピスト ガレット」です。これも、修道院のお菓子としてポピュラーですよね。ぷっくりと厚みがある、格子柄の愛嬌のある形!いわゆる「ほっこり系」菓子ですね。形も簡素で、味もくどすぎない、修道女たちの奥ゆかしさその
 
 
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教文堂のトラピストガレット。その素朴なおいしさは飽きることがない 
 
 
教文堂で扱っているのは那須トラピスト修道院のものです。日本にはどんな修道院のお菓子があるのか、この機会に調べてみました。

伊万里の聖トラピスチヌ修道院には、トラピストクッキーやベルギー、フランス風クッキートラピストマドレーヌ!というのもありました。

北海道紋別のカルメル会修道院は「かなりおいしい」クッキーが評判のようです。アーモンドはチーズ、ココアと味も他の修道院クッキーに比べると変化があります。

大分トラピスト修道院のラインアップは幅広いです。

四ツ谷のキリスト教関連書店には修道院菓子のセレクトコーナーみたいのがあるらしい。ここは一度行かないと。日本各地の修道院のお菓子が売っています。

明日はせっかく長野に行くので、修道院がないか探してみようかな。りんご狩りのあらたな楽しみになりそうです♪
 
 
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マドリードの修道院菓子についても、ぜひ聞かせてください!

Reiko
 
 
 
from madrid to tokyo
 
 
 
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マドリードの旧市街、アウストリア地区にあるなんともかわいらしい修道院のお菓子店 
 
Reikoさま

11月になってぐんと寒くなりました。
もう晩秋、ついこの間までに日中が半袖だったのが嘘のようです。
紅葉を楽しむ間もなく、落ち葉は乾いて落ちてしまうんだろうなぁ。
Reikoさんは、日本の秋、きっと紅葉をとりんご狩り楽しんだでしょう!
羨ましいなぁ。

そうそうこの前、修道院のお菓子屋さんの話をしましたっけね。
このお店、マドリードの旧市街、アウストリア地区にあります。
中世の面影を残すこの地区ハプスブルグ王朝期の建物や小道が残っています。
私は時々、考え事をする時に散策します。
なんだか中世にタイムスリップしたようで不思議な感覚になるの。
Reikoさんもぜひご案内しますね。
 
 
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その地区の中心にある旧マドリードの市庁舎のすぐ近くにあるにがこのお店。
とっても可愛いでしょう。
はじめは、修道院のお菓子を扱っているとは知らずに、その可愛さで入って見たのです。
ずらっと並べられているには、修道院で作られている素朴なお菓子やジャム、蜂蜜などです。
 
 
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修道院のお菓子といえば、私がまだ若い頃の友人に教えられて京王デパートの地下によく買いに行きました。今は銀座の本屋さんのカフェとは…
そうそうトラピストの飴、懐かしいです。
 
 
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スペインはカトリックの国なので、祝日も宗教的なものや聖人の日などがあり、
その度に食べるお決まりのお菓子もありますが、貧しい人たちに分け与えたり、
運営の収入を得るためにも作られているお菓子、素朴で魅力的ですね。
うちの息子は、大学に行くまでカトリックの学校に通っていたので、
この季節になると寄付のお願いが来ていました。
お金ではなく、砂糖や小麦粉、乾燥した豆など一般的な食材です。
スーパーやデパートでは、もう一袋買って寄付しましょう!というPRもありましたっけ。

そういう食材や場合によっては自分達で栽培したものを材料に作られていたのかもしれませんね。
スペインでは、良質のアーモンドが有名ですが、そのためかこのお菓子たちもアーモンドの粉が使われています。
中には、原材料はアーモンドの粉と砂糖と水だけなんてものもあるそうです。
 
 
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この間、この店に立ち寄った時は蜂蜜の飴を買いました。蜂蜜とレモンを固めただけのような小さな飴です。
その時にレジの近くにあった色とりどりの小さな粒、じっと見ていると
「あぁ これも飴よ。スペインにむかーしからあるの」と声をかけられました。
 
 
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よく見ると小さな金平糖でした! 驚き!
調べて見ると語源はポルトガル語のCONFEITO(コンフェイト・砂糖菓子)
金平糖のルーツはイベリア半島だったのですね。
それにしても色とりどりに輝く金平糖、当て字だそうですが、写真にぴったりの漢字だと思いませんか。

Miya
 
 


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Alberto Chicoteシェフの「YAKITORO」がマドリードで大盛況! [マドリードの店]

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TVでも人気のアルベルト・チコテがシェフを務める「ヤキトロ」in マドリード 

 

Reikoさま

なんだか空が高く感じる9月!朝晩は涼しくなっています。

夏の疲れなのか、ふっと力が抜けたように感じることがあるのは、いつもこの時期。そんな時は、気分を変えてマドリードの新しいレストランを紹介しますね。

つい最近、ムルシア(スペイン南東部で海の近いエリア)で日本レストランを展開しているスペイン人の友人が、マドリードに行くついでに寄りたいといったのが、数カ月前にオープンした面白いレストランです。


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エントランスもなんだかオシャレ 


その名はYAKITORO(やきとろ)」プロデュースしたのは アルベルト・チコテ(Alberto Chicote)というスペインでは有名なシェフです。経歴その他はHPにもあるので書きませんが、TVの番組も持っています。このレストランをオープンする前に私のお店に打ち合わせで来てくれたのですが、周囲からサインを頼まれたり、写メを撮られたり、その人気には驚きました。私はかれこれ10年以上前から仕事でお付き合いしてきましたが、こんなに有名人とは知りませんでした!



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これが看板メニューの「YAKITORO」


この店のメニューは日本の焼き鳥がベースになっていて、肉や野菜、そしてイワシ、鱈、もちろん鮪のトロを串焼きにして、チコテ特製の各種ソースでいただきます。言ってみれば、スペイン風ニューウエーブ焼き鳥屋でしょうか。


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普通(?)のヤキトリもあるようです


チコテは、長年にわたりフュージョンのレストランでシェフをしてきているので、日本の食材もよく知っています。胡麻だれや照り焼きソースの他、スペインのカナリアス諸島の名物モホソース(salsa mojo:唐辛子やコリアンダー、にんにく、オイル、酢を混ぜたもの)もあり、楽しめます。ただし、ソースの量が多めかな。



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オススメ前菜のひも状ポテト。くり抜いたテーブルにビールをディスプレー

店には外からも見える厨房があるのですが、串焼きはレストラン中央で目の前で焼いてくれます。前菜に勧められたのは、ひも状にカットしたじゃがいもを揚げたもの。よく見るとみんな頼んでいました。また、メニューの中にガリとトマトを使ったサラダがあるのですが、これは何年か前に私がガリのメーカーさんと一緒に日本レストラン以外へ提案したメニューです。懐かしい!!


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日本食のイメージはまったくない、最新式の厨房です



そして、飲み物はスペインビールの他に日本のこしひかりを使った「越後ビール」。この店のテーブル、見てください。真ん中を切り取って、氷を入れ、各種ビールをディスプレイしています。ひと目でラベルがわかり、知らない銘柄も注文しやすい素晴らしいアイデアだと思いました。


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ハンペンではなくマシュマロ、そしてワサビとカシスのシャーベット


ひとしきり食べた後にはデザート。私は、口直しに隣のカップルが食べていたカシスとわさびのシャーベットにしたのですが、一緒に行った男性二人は大きなマシュマロを串焼きにしたもの、これこそチョコレートソースをかけたらもっと売れるのでは…と思うのですけど。

ごちそうさま。お腹いっぱいです!


マドリードの中心地にも、同じ通りに4件も日本レストランがありますが、大盛況なのはこのお店。客層はとても良さそうで、単価は20ユーロくらいでしょうか。今回は食レポ風??でした。Reikoさん、最近行ったレストランで印象に残ったところはありますか?


Miya

 

from madrid to tokyo

 

Miyaさま

振り返ってみれば、今年の夏はそう暑くなかったような気のする日本です。でも、豪雨など異常気象が続き、このところ大きめの地震もあって、なんとなく不安です。

YAKITORO、おもしろい! スペインでは日本食は日本食として、そして気鋭のシェフはフュージョン料理を彩るアイデアとして、日本の食材や調理法を取り入れているんですね。日本酒を世界に広めようという動きが活発化していますが、日本の食材もいろいろな国のシェフによって、アレンジされていくのを見たいです。「ガリ」なんて、私は大好物だけれど、普段、日本ではメインになることがないでしょう? 日本では埋もれていても、外国人の目で見ると「ワンダフル!」なものを発掘して、Miyaさんと私で広めるビジネスとかいいかも(笑)

さて、YAKITOROで気になったのは「Salsa Mojo」。無類のパクチー、つまりコリアンダー、シラントロ好きの私は食いしん坊の想像の羽根がはばたきまくりました。


noodle (768x1024).jpg 蒲田「喜来楽」。


そして、夏の間に2軒、パクチーが山盛りの店に行きましたよ。1軒は神田にある、中国東北方料理の店「味坊」と、蒲田の佇まいが不思議すぎる台湾料理店「喜来楽(シライル)」 です。


味坊はパクチー、羊、クミン&自然派ワイン(12500円均一)、喜来楽はパクチー、ひき肉、タケノコ、紹興酒というかんじ。大雑把すぎるご紹介。どちらも、サービスといい、人懐こさといい、「モンゴル平原で出会った人はみな家族」的な温かさが心地いいです。



hitsuji (768x1024) (2).jpg 神田「味坊」。


結局、日本人は中華系の味が大好き。きっとスペインにも中国料理店はたくさんあるでしょうが、日本の味も同じくらい各国に根づいてくれるといいなと思います。スペインの人々にとって、日本食のどこが魅力的なのでしょうね。とても知りたいです。私たちがスペイン料理を食べたいと思うのは、たぶんニンニクかな。あと適度な塩け。そしてトマト。やはり「旨み」に敏感な私たちは、旨み食材を使っている食事に惹かれるのだ!!と、勝手に結論してみました。

さて、食欲の秋にそなえ、腹筋、腹筋。

では、Miyaさん、楽しい週末を!

Reiko



 



 



 



 


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